最新記事

英王室

メーガン妃は今でも「プリンセス」なのか?...結婚で得た「称号」の意味とは

Meghan Markle's Full Titles: Is She A Princess?

2024年02月23日(金)09時20分
ジェームズ・クロフォード=スミス

RTS1S8602-20240210-20240222.jpg

2018年5月、ヘンリー王子と結婚したメーガン妃。POOL New-REUTERS


サセックス公爵夫人

結婚に際してエリザベス女王は孫であるヘンリー王子に3つの新たな称号を授与した。その中で最高位のものが「サセックス公爵位」だ。

「サセックス公爵」は他の多くのイギリス貴族の称号と同様に地名が由来であり、サセックス州はイングランド南海岸に位置する。

ヘンリー王子の「前任者」のサセックス公爵はジョージ3世(1738-1820年)の息子で、ヴィクトリア女王の叔父であったオーガスタス王子(1773-1843年)である。

オーガスタス王子は1831年に結婚したが、妻が王族出身でなかったため、その結婚は兄である国王のウィリアム4世からの許可が得られなかった。公式に認めらなかった結婚であったため、妻は「サセックス公爵夫人」とはならなかった。ちなみにメーガン妃は史上初めての「サセックス公爵夫人」である。

ただし、メーガン妃自身が「公爵夫人」ではなく、夫が公爵であるためにそのように呼ばれているという点は重要である。これはメーガン妃の他の称号についても同様である。また、他の称号よりも高位で優先されるために「サセックス公爵」と呼ばれている。

 
 

ヘンリー王子妃

公爵と結婚したことで公爵夫人になったように、王子と結婚したため法的には「プリンセス(妃)」である。実際には「ヘンリー王子妃」だが、それよりも「サセックス公爵位」の称号が優先されているため、「サセックス公爵夫人」と呼ばれる。

ちなみに王室公爵位や従属的な称号を持たない王子の妻は「プリンセス(妃)」の後に夫の名前が続く。その例として、エリザベス2世の従弟であるマイケル・オブ・ケント王子の妻で、1978年に結婚したマリー=クリスティーヌ妃は「マイケル・オブ・ケント王子妃」として知られている。

実はメーガン妃とヘンリー王子が結婚した時点では、ヘンリー王子の公式呼称は「ヘンリー・オブ・ウェールズ王子」だったため、メーガン妃は「ヘンリー・オブ・ウェールズ王子妃」であった。

しかし、父がチャールズ3世国王として即位し、ウィリアム皇太子が新しい「ウェールズ公」になったため、伝統に従って「オブ・ウェールズ王子(ウェールズの)」の接尾辞を外して「ヘンリー王子」となった。したがって、現在のメーガン妃の正式名は「ヘンリー王子妃」である。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエル首相らに逮捕状、ICC ガザで戦争犯罪容

ビジネス

米中古住宅販売、10月は3.4%増の396万戸 

ビジネス

貿易分断化、世界経済の生産に「相当な」損失=ECB

ビジネス

米新規失業保険申請は6000件減の21.3万件、4
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 2

    【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃の…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が妊娠発表後、初めて公の場…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 3

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 4

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…

  • 4

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 5

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること