性暴力のトラウマと「癒しの道」が教えてくれた「封印していた幸福」
PTSD and Finding My True Self
男に襲われる悪夢に苦しんでいたのと同じ時期、私は夢の中で女性との快楽を体験した。同性への憧れをカウンセリングで告白するには数カ月かかったが、告白した後はカウンセラーの助けを借りて、その感情を掘り下げた。
思春期の記憶がよみがえったのは、その頃のことだ。
12歳の私は放課後、女友達の部屋にいる。彼女と一緒に笑うとドキドキするのに、私は「友達として好きなだけ」だと自分にクギを刺す──。
女の子に恋をしているなんて、認めるわけにいかなかった。当時はまだ同性愛への嫌悪感や偏見がはびこっていたから、レズビアンは「ダサい」し誰にも好かれないと、私は決め付けた。
記憶はどんどんよみがえった。同性愛はずっと私の中にあったのだ。瘉やしの過程で、私は切り捨てていた自分の一部を再発見した。
現在私は33歳。離婚し、素敵な女性と熱愛中だ。つらい体験やPTSDをありがたく思う日は一生来ないが、癒やしが本当の私に戻る道を切り開いてくれたことには感謝している。そして道の先に信じられないほど大きな愛と幸福が待っていたことにも。

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