106歳のタトゥーアーティストが「VOGUE」の表紙を飾る──世界最年長更新
106-Year-Old Iconic Tattoo Artist Becomes Oldest-Ever Cover Model For Vogue
アポ・ワン・オドは同世代では唯一の伝統的なカリンガのタトゥーアーティストである。同世代の仲間・友人は全員他界しているが、自身とともに伝統が失われることを恐れてはいないと2017年のCNNのインタビューで語っている。
「人々がタトゥーを入れにここに訪ねてくる限り、伝統は続く。私も目が見える限りはタトゥーを彫り続ける。視界がぼやけてきたらやめる」とも語っている。
現在、約90人の弟子がおり、このタトゥーの伝統を継承するために学んでいる。2020年、イギリス版「ヴォーグ」誌が当時85歳の女優ジュディ・リンチをカバーに起用したのが最高齢であったが、今回それを更新した。
今回のアポ・ワン・オドの起用について「ヴォーグ・フィリピン」のビー・バルデス編集長は、編集部員の全員が106歳の女性がカバーを飾ることに賛同したと述べる。
「フィリピン文化の美しさについて、彼女は私たちの理想を体現していると感じました。美の概念は進化しており、顔とその形を含めて包括的である必要があります。私たちが伝えたいのは人間の美しさです」とCNNの取材に対してバルデスは語っている。
一方、アポ・ワン・オドの姪の娘であるグレース・パリカスも大叔母と同じ道を進んでおり、カリンガのタトゥーアーティストとしても活動している。今回の雑誌の表紙の起用について次のように述べた。
「まさに『女性の日』だからこそ、アポが表紙になったことをうれしく思います」