「出演に乗り気でなかった...」マーベル作品という幸運を敬遠していた理由とは?
Hitting the Marvel “Jackpot”
『LOST』のケイトや『アントマン』のホープなど、当たり役の多いリリー COREY NICKOLS/GETTY IMAGES FOR IMDB
<『LOST』のケイト、『アントマン』のホープなど当たり役が多い、エバンジェリン・リリー。映画への思いから「家庭的大混乱」の新作『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の魅力まで>
今どきの俳優にとって、マーベル映画への起用は宝くじに当たるような幸運だ。けれどもエバンジェリン・リリーは当初は乗り気ではなかった。
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(日本公開は2月17日)に出演するリリーは、「スーパーヒーロー映画は好みじゃない」とマーベルを敬遠していた。
でもオファーを受けて何作か観賞してみると、現代の重要な政治的テーマが織り込んであることにびっくり。今では「大当たりを引いた気分」だという。
「常にほんの少し先を行くのがうまい。そうしないと公開の2年前に製作されるハリウッド作品は時流に乗れないから」と、マーベルの製作チームをリリーは評する。同時に「いい大人がコスプレごっこをやっていることをちゃんと分かっているのも大好き」と笑う。
「アントマン」シリーズ第3作となる今作ではリリー演じるホープ・バン・ダイン(ワスプ)はいくつもの試練に直面する。
主演のポール・ラッド演じるスコット・ラング(アントマン)との恋の行方に、長年不在だった母親のジャネット(ミシェル・ファイファー)の帰還、父親ハンク・ピム博士(マイケル・ダグラス)との関係など......。
ホープは「タフでクールだけど、芯には柔らかさも備えている」と話すリリーに、本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。
――ホープは今回の作品でどう変わる?
とても孤独で、仕事一筋だったけど、家庭的な女性になる。かなり大きな変化だよね。
――シリーズのうち最新作はなにがユニークなのか。
家庭内の大混乱にフォーカスしているところ。ジャネットが量子世界から帰ってきて、ホープは母親が戻ってきたのは素晴らしいと思ってた。
でも、現実はそう簡単じゃない。ジャネットはたくさんの秘密を抱えていて、向こうで起こったことを明かさない。だから緊張感がある。
――ミシェル・ファイファーが自分の母親役を演じることはどう思う?
ミシェルとマイケル・ダグラスから私が生まれたように見えたなら、それだけで人生最高の賛辞ね。
――街中では(主要キャストを演じた)ドラマ『LOST』と『アントマン』ファン、どちらのほうに声を掛けられることが多い?
2作品の間に出演した『ホビット』シリーズもそこに入れて。これは世代的な問題で、40歳以上ならLOST、30代以上ならホビット。それ以下ならアントマンといった感じ。でも私が演じたなかで一番で愛されている役柄は、LOSTのケイトじゃないかな。