【英王室】ファッションに見る「現代のプリンセス」としての覚悟と「ケイト効果」
Kate Middleton's Most Important Year in Fashion as She Turns Forty-One
2023年1月12日、ウィリアム皇太子とともに王立リバプール大学病院を訪問 Phil Noble-REUTERS
<41歳の誕生日を迎えたキャサリン妃。プリンセスとしての信頼と地位を地道に築いてきたが、2022年は転機となった。その覚悟がファッションにも見られる>
1月9日、キャサリン妃は41歳の誕生日を迎えた。2011年にロイヤルファミリーの一員となってから11年、「現代のプリンセス」としてのイメージを着実につくりあげてきた。
近年、イギリス王室はファッション業界に年間10億ポンド(約1560億円)の効果を与えている。特にキャサリン妃のファッションは「ケイト効果」と呼ばれ、そのインパクトは大きい。
2022年9月、エリザベス2世女王の逝去後、新国王チャールズ3世は息子のウィリアム王子を新しい「プリンス・オブ・ウェールズ」にすると発表した。これはキャサリン妃が「プリンセス・オブ・ウェールズ」となることも意味し、1997年にダイアナ元皇太子妃が亡くなって以来、初めての皇太子妃となる。
皇太子妃としての新しい地位、役割、そしてファッションセンスも含めた品格への期待がさらに高まる中、キャサリン妃にとって最も重要なファッションの年でもあった。激動の2022年のキャサリン妃のファッションとその変化について、本誌が追った。
40歳の誕生日でのポートレート
2022年、キャサリン妃は40歳の誕生日に、イギリス君主制の長い歴史を彷彿させるような衣装で新しい美学と時代を吹き込むポートレート写真を撮影。
アレキサンダー・マックイーンのガウンドレスに身を包んだキャサリン妃を撮影したのは、ファッション・フォトグラファーのパオロ・ロベルシ。
その写真は、1860年代にのちにエドワード7世の妻で王妃となったアレクサンドラ妃(エリザベス2世女王の曾祖母)を描いた画家フランツ・ヴィンターハルターの作品を想起させた。また、その撮影スタイルは、エリザベス女王の戴冠式のポートレート写真を撮影した写真家セシル・ビートンをも彷彿させるものであった。