最新記事

ドラマ

「繊細だが勇敢なモサドの女性諜報員」、世界が注目するニブ・スルタンに聞く

Playing a Mossad Agent

2022年05月27日(金)11時29分
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン)
ニブ・スルタン

モサド諜報員の役は「本当に素敵な贈り物」だったと、スルタンは言う OR DANON

<世界で高い評価を受けたスパイドラマ『テヘラン』シーズン2の見どころを、女性諜報員役で主演したニブ・スルタンに聞く>

スパイスリラーはテレビドラマでは人気のジャンル。けれどもイスラエルの情報機関モサドの女性諜報員の物語は、ほとんど例がないはずだ。

その珍しいドラマとは、イスラエル製作の『テヘラン』(シーズン2が5月6日からアップルTV+で配信中)。イスラエル出身のニブ・スルタンが演じるタマル・ラビニアンは、イラン生まれのモサド諜報員にしてハッカー。彼女の任務は、イラン核施設の爆破に向けてお膳立てをすることだ。「オーディションで台本を大声で読んだとき、この役は絶対にやりたいと思った。本当に素敵な贈り物」と、スルタンは言う。

タマルについてスルタンは、ありがちな諜報員のキャラクターではないとも感じていた。「彼女の内面はとても複雑。普通のモサド諜報員とは思えない。繊細で、けれども自分の意見を持っていて、おまけに大胆」

シーズン1の撮影中は、ドラマが成功するとは思いもしなかった。「気に入ってもらえるかどうか、見当もつかなかった」と、スルタンは言う。作品が国際的に高い評価を得たことは「俳優にとって最高のご褒美」と語る彼女に、本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。

◇ ◇ ◇

――ドラマが国際的に注目を集めて、どう感じた?

反響の大きさを理解するまで、少し時間がかかった。シーズン2にグレン(・クローズ)が参加すると知らされて、初めて分かったくらい。「待って、本当?」って感じ。だって、あのグレンよ!

――そのグレン・クローズと仕事をした感想は?

偉大な俳優が偉大である理由が分かった。もちろん才能はすごいけど、それに加えて大変な努力をしている。見ていて本当に素敵。完璧なプロフェッショナルなのに、楽しそうなんだもの。

――シーズン2の見どころを。

ハラハラの度合いが増して、アクションの迫力がぐんとアップした。展開もとんでもなく速い。

そしてタマルは、たくさんのピンチを乗り越える。シーズン1の彼女は任務は単純なもので、いろいろうまくいかなかった。でも今シーズンは、もっと積極的。極秘の諜報活動に深く関わっているから。

――モサドが題材のドラマで女性の主役は珍しい。その点はあなたも注目している?

女性のハッカーが登場するテレビドラマは今までなかったんじゃないかな。彼女は知的だけれど繊細で、恐怖心はあるけれど勇敢。自分の能力をうまく引き出せる女性なんだと思う。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエル首相らに逮捕状、ICC ガザでの戦争犯罪

ビジネス

米新規失業保険申請は6000件減の21.3万件、予

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ発表 初の実戦使用

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部の民家空爆 犠牲者多数
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 2

    【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃の…

  • 3

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 4

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が妊娠発表後、初めて公の場…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 3

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 4

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…

  • 4

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 5

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること