一斉休校から3週間のスイス、学校への評価は上々。日本人女性が見た「がんばる先生たち」
チューリヒ市郊外に、夫と3男(中2、小6、小4)と1女(小2)と暮らす雅代さん Photo:Satomi Iwasawa
スイスは全国一斉休校開始から3週間が経とうとしている。あと1週間継続すると2週間の春休みになり、休暇明けも休校が続く可能性は十分ある。日本では学年末だったということもあり、課題はそれほど出なかったのかもしれない(まったく出なかったという声もあり)が、スイスでは、日々の課題がしっかり出されている。
スイスも、突然の休校宣言だった
スイスも、ほぼ寝耳に水の休校宣言だった。筆者の息子を例に挙げれば、木曜夕方に学校長からメールが届き、急に休校になることも想定されるので、学校に置いてある各自の教材を家に持って帰るようにとの通知だった。まさかとは思ったが、息子は翌日、その教材のために大きめの袋を持参した。そして、一斉休校が発表された。クラスメイトは、誰も袋を持参していなかったそうだ。いったい授業がどうなるのかが気になったが、学校は素早く対応した。
いま、子供たちが実際どんなふうに過ごしているか、4人の子供を持つ日本人女性、雅代さんに伺った。
「がんばる先生たち」 オンライン授業や課題郵送
雅代さんは、3男(中2、小6、小4)と1女(小2)の母。週1回の勤務は休校とともに休憩になった。ご主人は在宅ワーク措置にはなっていなくて、通勤を継続している。一家は、チューリヒ市郊外に暮らす。義母は、感染防止のため、一家を訪ねていない。
「子供たちの日常が大きく変わってしまいました。初めてホームスクールになり、人との接触を極力避けるため放課後も友だちとは遊べません。ただし、この状況下においては、喧嘩は日常茶飯事とはいえ、きょうだいが沢山いてよかった、友だちに会えなくても、それほど寂しくないと感じているようです」
「自転車で町を散策したり公園で遊んだりできなくなり、下3人のサッカークラブの練習や試合もなく、アスリートを目指す長男は平日も週末も柔道クラブに通えなくなりました(公園も習い事施設も閉鎖)。体を動かす時間が極端に減っていることもあって疲れないので、夜の就寝時間が遅めになり、少し影響が出てきています」