優しかった母が見せた「女の顔」 哀しみと共に育った少年の物語
From Fluffy to Fiery

モンタナ州の小さな町に住み着いた一家。1人息子のジョーは両親の愛情に包まれていた ©2018 WILDLIFE 2016,LLC.
<愛し合いながらも壊れていく家族の葛藤が観客をクギ付けにする『ワイルドライフ』>
演技派俳優ポール・ダノの初監督作品『ワイルドライフ』は、60年代を舞台にした少年の成長物語だ。当時は結婚して子供を持つのが今より早かったが、それにしても父親役のジェイク・ギレンホールも母親役のキャリー・マリガンも実年齢よりずっと若く見える役者だから、どう見ても思春期の子を持つ夫婦には見えない。
だが物語が進むにつれ、役柄に不似合いな2人の若さがむしろ彼らの演じる役柄に説得力を持たせていることに気付く。職を転々とする父親のジェリー、そんな夫にうんざりする母親のジャネット。2人が相次いで親の責任を放棄するため、14歳のジョー(演じるのは悲しげな目をしたエド・オクセンボールド)は過酷な現実を受け入れざるを得ない。
親子3人の一家の生活はいきなりひっくり返るわけではない。それぞれの思いがすれ違い、悲痛なきしみを上げながら、じわじわと崩壊していく。
原作はリチャード・フォードの同名小説。主人公のジョーはほとんど待ちの姿勢で事態を見守るだけなので、映画はマリガン演じる若い母親の豹変ぶりを中心に展開することになる。
恵まれた生活を息子にさせられるか、不安でいっぱいになりながらも、欲しいものを手に入れようとするジャネット。映画の最初のほうでは彼女は良き妻・母そのものだ。マリガンが(そして、マリガン演じるジャネットが)そう努めているとは思えないほど、優しい笑顔でふんわりと家族を包んでいる。
失業したジェリーは、一家が住むモンタナ州の小さな町を取り囲む山に行き、山火事を消す仕事に就くことになる。危険で、給与も社会的地位も低い仕事だ。妻の反対を押し切って山に向かうジェリー。ジャネットはそんな夫に絶望して、人生の新しい1章を始めようと決意する。
結末には物足りなさも
彼女の前に現れたのは、妻と別れた裕福な初老の男。ベッドに誘うのは簡単でも、結婚を承諾させるのは難しいタイプだ。ジャネットは無謀なのか狡猾なのか。どちらとも取れるから一層、彼女から目が離せなくなる。
脚本を手掛けたのはダノと彼のパートナーのゾーイ・カザン。欲を言えば、ジャネットを追い詰めた当時の社会的な状況をも っと分かりやすく描いてほしかった。ジャネットは現実的かと思えば衝動的に振る舞い、気高い心の持ち主かと思えば、醜い 欲望に駆られる。息子の目の前でセクシーなドレスをまとい、金持ち男といちゃつくジャネットに観客は感情移入しづらいが、 彼女をダメな母親と決め付けるのはもっと難しい。
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