最新記事

SNS

政治家が意図せざる「猫フィルター」付きで生中継 記者会見で想定外のヒューマンエラー

2019年06月18日(火)18時20分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

予期せず猫スタイルを披露してしまったユサフザイ氏(右) NewsX-YouTubeより

<デジタル技術が発展しても動かすのは人間の手。予想外のヒューマンエラーと隣り合わせということを再確認させられる案件発生......>

デジタル化の波に合わせ、政府機関でもSNSやデジタル・マーケティングの担当者による発信は今や当たり前。そんな折に、人間の手による「エラー」が起こってはいけない場面で発生してしまった。

ガーディアンによると、パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で14日、同州政府閣僚のショーカット・アリ・ユサフザイ氏がブリーフィングに登場している中で、思わぬ放送事故が起きた。

この様子はパキスタン正義運動(PTI)のフェイスブック公式アカウントからライブ配信されていたのだが、映し出されたユサフザイ氏の姿はとても奇妙だった。頭に猫耳、顔に猫の鼻とヒゲが配された、なんとも可愛らしい姿にデコレーションされていたのだ。

大真面目に記者団の説明に答えるユサフザイ氏。それなのに姿はあまりにもちぐはぐ。異変に気付いた視聴者らが、コメントを書き込んだものの、ユサフザイ氏は終始この猫スタイルで進めた。

ソーシャルチームの人為的ミス

配信終了後、事態に気付いたPTIのソーシャル・メディアチームはこの投稿を削除。どうやら配信の時に「猫フィルター」をオンにしていたようで、気づくことなく配信してしまったらしい。担当者の人為的ミスによるもので、PTIはこのミスを非難する公式声明を出している。

意図せず猫のフィルターを装着してしまったユサフザイ氏は、AFPに対し「あまり深刻に捉えていない」、自分だけでなく他の閣僚も同じように猫フィルターの餌食になったと話した。「再発防止のために必要な措置は全て講じられている」という。

【参考記事】「逆にいやらしい」忖度しすぎなインドネシアの放送規制

「結構可愛い」

SNSの怖さは、一度公開してしまった情報が残ることだ。この件も例外でない。可愛らしい閣僚の姿はネットで一躍注目され、画像が拡散。いまだにお祭り状態だ。ソーシャル・メディアに携わる人にとっては他人事ではない、肝を冷やすハプニングとなった。

(「FBで配信された今日の記者会見でPTIのソーシャル・メディアチームが猫フィルターをオフにし忘れた。結構可愛い」) (「頭おかしい」)

magSR190625issue-cover200.jpg
※6月25日号(6月18日発売)は「弾圧中国の限界」特集。ウイグルから香港、そして台湾へ――。強権政治を拡大し続ける共産党の落とし穴とは何か。香港デモと中国の限界に迫る。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、中距離弾でウクライナ攻撃 西側供与の長距離

ビジネス

FRBのQT継続に問題なし、準備預金残高なお「潤沢

ワールド

イスラエル首相らに逮捕状、ICC ガザで戦争犯罪容

ビジネス

貿易分断化、世界経済の生産に「相当な」損失=ECB
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 2

    【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃の…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が妊娠発表後、初めて公の場…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 3

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 4

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…

  • 4

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 5

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること