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中東米軍シリア介入とその大きな代償
シリア反体制派への武器供与を承認した議会に、デンプシー米統合参謀本部議長は泥沼化を警告
次の局面へ 自由シリア軍などの反体制派への武器供与のリスクは高い Khalil Ashawi-Reuters
マーティン・デンプシー米統合参謀本部議長は22日、連邦議会に提出した書簡の中で、シリア問題で米軍が実施できる5つの選択肢について説明した。
デンプシーはアメリカによる介入は反体制派を強くするが、限定的な関与ですら期待と逆の結果を招く可能性が高いと述べた。
デンプシーによれば、米政府から米軍に実施命令が出れば次のような行動に乗り出せる。反体制派への訓練やアドバイス、空爆の実施、飛行禁止空域や緩衝地帯の設置、さらに貯蔵された化学兵器の安全確保だ。
彼はこうした介入が、「戦争行為に劣らない」ものになるだろうと警告した。「一度行動を始めたら、その後起きることに覚悟する必要がある」とも述べ、「さらなる関与は避けにくくなる」と説明する。
シリアで飛行禁止空域を設置するのは、莫大な費用がかかる上に、複雑な作業になる。初期費用として5億ドルが必要になるが、その後も毎月、平均して10億ドルほどがかかると、デンプシーは言う。シリア政府によるミサイルや迫撃砲がアメリカの戦闘機を危険に及ぼすことにもなるだろう。
早ければ数週間以内に輸送
反体制派を軍事的に訓練するのにも、年間5億ドルが必要だ。さらにそれにもリスクが伴う。
デンプシーの書簡は、米議会が翌日、5983億ドルの防衛費について議論する中で提出された(結局、米上院と下院の情報特別委員会は武器供与承認で合意)。議会では、「茶会」の保守派やリベラルな民主党員が、議会の承認なくオバマ政権がシリアの反体制派に武器を供与するのを禁じようとしている。
具体的に言うと、下院は仮にシリアへの行動が、大統領の指揮権を制限する戦争権限法に抵触するなら、シリア介入への資金を凍結するための改正を視野に入れている。
上下院の委員会による武器輸送の承認で、CIAによる反体制派のための武器は、早ければ数週間以内にシリアに輸送される可能性がある。
武器がイスラム過激派の手に渡るかもしれないという懸念があるにも関わらず、上下院の委員会は、シリアの反体制派の武装を手助けする米政権の計画にしぶしぶながら支持をした。
From GlobalPost.com特約