最新記事

AI

グーグルが作曲AI「MusicLM」発表、文章から音楽を生成...その精度は

2023年2月1日(水)10時40分
冨田龍一
作曲AI

(写真はイメージです) Zinkevych-iStock

<「お絵描きAI」や「AIチャットボット」に続き、今度は「作曲AI」が話題に>

「Stable Diffusion」や「Midjourney」といった画像生成AI、AIチャットボットの「ChatGPT」に続き、最近では作曲AIの「MusicLM」がネット上で話題となっている。開発元はグーグルの研究機関であるGoogle Researchだ。

【動画】グーグルの作曲AI「MusicLM」の実力

MusicLMは28万時間におよぶ音楽データを学習しており、例えば「歪んだギターリフの上に乗るメロウなバイオリンの旋律」といった文章をもとに、音楽を生成する。デモページにはMusicLMで生成した様々な音楽が公開されており、すべて視聴可能だ。

これまでもGoogle Researchの「AudioML」やOpenAIの「Jukebox」といった作曲AIは存在した。だがGoogle Reseachは先ほど、論文で「(MusicMLは)音質の良さと文章の再現度の高さにおいて、従来システムより優れている」と説明した。

確かに、デモページに公開されているサンプルを聞く限り、入力した文章が複雑でも、それをもとに生成した音楽の再現度は高く感じられる。だが一方で、「24kHz」とされている音質に関してはやや疑問が残る。

AIには著作権関連の問題がつきものだ。そのため、Google Researchでは現状、MusicLMを一般向けに公開する予定はない。今後は「歌詞の生成」や「イントロ、バース、サビといった複雑な曲構成」も可能にすべく、研究を続けていくという。

ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ税制改革法案、26日前後の可決目指す=米下

ワールド

ルーマニア首相が辞任表明 やり直し大統領選、極右首

ワールド

米民主党主導州、トランプ政権の保健福祉省大規模改革

ワールド

イスラエル、イエメンのホデイダ港に空爆 フーシ派へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 3
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1位はアメリカ、2位は意外にも
  • 4
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 5
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 6
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 7
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 8
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中