コロナ危機の今こそイノベーションの好機
Innovation in the Pandemic Age
必要なのは産官学の緊密な連携だ。官民の資源をプールして、共通目標の達成に突き進むべきだ。政府は適切な産業政策を導入し、国家レベルの作業チームをつくり、必要な資金を確保して、ワクチンや治療薬の開発を支援する必要がある。
「創造性はいつでもサプライズだ。誰もが期待せず、信じてもいない時に姿を見せる」と言ったのは著名な開発経済学者のアルバート・ハーシュマン。だから、今は信じられなくてもいい。それでも資金や人材の提供、そして無駄を省く努力を通じて、創造性が発揮される舞台をつくり出すことはできる。
前向きに考えよう。新型コロナウイルス感染症という未曽有の危機を世界中が共有している今こそ、次代の技術革新に向けた新機軸を打ち立てる好機なのだ。
<本誌2020年5月5日/12日号掲載>
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2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。