最新記事

ゲーム

ポケモンGO、一時個人情報にフルアクセス可能だった

2016年7月13日(水)18時15分
キャミー・ハービソン

Sam Mircovich/Illustration-REUTERS

<リリース直後から爆発的な人気を博し多くの話題を振りまいているスマホ用ゲーム「ポケモンGO」だが、iOS版では重大なセキュリティー問題が発生していた>

 6日にアメリカなどでサービスを開始した直後から、爆発的な人気を集めているスマートフォン用のゲーム「ポケモンGO」。あっという間にツイッターに匹敵する数のユーザーを獲得した。だがその一部は、知らずに自分のプライバシーを晒していたことが今週わかった。iOS(iPhone)ユーザーのうち、Googleアカウントを使って「ポケモンGO」にサインアップすると、個人情報へのアクセスをアプリに与える設定になっていたのだ。

個人情報もキャッチ!?

 最初に問題を発見したのは、セキュリティー専門家のアダム・リーブ。ポケモンGOが捕まえているのはポケモンだけではなく、相当量の個人情報も収集している、とリーブは警告した。GoogleアカウントでポケモンGOにサインアップすると、警告もないまま「フルアクセス」許可をアプリに与えてしまうという。GmailやGoogleカレンダー、Google DocsなどのGoogleアプリを開き、ドキュメントを編集したりメールを送ったりと、あらゆることができる権限をも与えることになると、セキュリティー専門家のアリ・ルービンシュタインは言う。

 ポケモンGOを任天堂、ポケモン(「ポケモン」ブランドを管理する日本企業)と共同開発した米ゲーム会社「ナイアンティック」は、指摘を受けるとすぐさまサポートページで声明を発表。設定の誤りを認め、Googleと共同して問題の処理にあたると約束した。

 12日には、問題を修正したiOS版「ポケモンGO」のバージョン1.0.1がリリースされた。日本を含めこれからサービス提供国が増えていくが、こんな騒動だけは願い下げたい。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者1000人超に、タイの崩壊ビル

ビジネス

中国・EUの通商トップが会談、公平な競争条件を協議

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
  • 3
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 4
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 5
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 6
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 7
    不屈のウクライナ、失ったクルスクの代わりにベルゴ…
  • 8
    アルコール依存症を克服して「人生がカラフルなこと…
  • 9
    最古の記録が大幅更新? アルファベットの起源に驚…
  • 10
    最悪失明...目の健康を脅かす「2型糖尿病」が若い世…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中