身近な所からコツコツと...産案が気づいたSDGs達成に向けた取り組み
SDGsを自分ごととして捉え、身近な人や物からプロジェクトを立案
産案の取り組みを特徴づけるものは、SDGsを社員自身が自分ごと化し、広告代理店として何ができるかを模索することから始まっている点だ。そのため、どのプロジェクトも自分たちにとって身近な物や人からSDGsに繋がるものとなっている。
例えば、レインボーハウスと連携した社内販売は、施設の経済的な支援を行いつつ、社員のサステナブルの意識装着のために毎月継続して行っている。
また、「SELFURUGI早稲田店」に関しては、サステナブルファッション推進はもちろんのこと、社長自らがSDGsの当事者意識をもって、楽しく社会課題に挑む姿を見せたいという気持ちが原点となった取り組みだ。SDGsのゴール8「働きがいも経済成長も」に該当する取り組みと言えるだろう。
さらに寺子屋については、「仕事を頑張る社員の子どもたちに、自分の親の仕事について知ってもらうことで、家族がハッピーになるかもしれない。子どもたちに学校で学べないことを学ぶ機会を作りたいという常務の思いからスタートしました」と、荒氏は語る。「社員本人だけでなく、それを支える子どもたちを大切にするという福利厚生の観点にたったプロジェクトとなっていると思います」
SDGsに積極的な中小企業は「まだ4割」であることも現実だ。実際、人材や資金の面で余裕がないと考えたり、大掛かりな取り組みはできないと躊躇する企業は多い。そうしたなかで持続可能な社会を実現するためには、産案の取り組みのように心理的なハードルを下げ、まずは身近なところや社内に目を向けて「できること」から始めてみるのが良いのではないだろうか。
2024年12月10日号(12月3日発売)は「サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦」特集。地域から地球を救う11のチャレンジとJO1のメンバーが語る「環境のためにできること」
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