寝苦しい時もこれならすぐに寝付ける! 米軍兵士も120秒以内に96%が寝落ちした「漸進的筋弛緩法」など3つの快眠ワザ
重い毛布の不眠症への効果は、軽いものの10倍
Q.眠りたいのに、なかなか眠れないときは②......
もうひとつ、眠れないときにとっても効果的なのが、掛布団を重くすることです。
「え? フワフワで軽い掛布団のほうが、ストレスなく眠れていいんじゃないの?」
なんとなくそう思いますよね?
ところが、近年の研究で、不眠症の患者さんが重い毛布を使うことで、症状が改善することがわかりました。
スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究チームが、鬱や不安障害で不眠症と診断された120名の成人に対して、次のような実験を行いました。
研究チームは、まず、被験者をランダムに2つに分けました。
①重い毛布(8kg※)を使ってもらうグループ
②軽い毛布(1.5kg)を使ってもらうグループ
※重さ8kgの毛布が重すぎると感じる人には、6kgのものを支給
そして、ともに4週間過ごしてもらったのです。
その結果、②軽い毛布のグループで、不眠に改善が見られたのは3.6%。
一方、①重い毛布のグループでは、42.2%に改善が見られました。なんと、軽い毛布を使用していた人の10倍もよい結果を得られたのです。
1年使い続けると78%もの不眠症が改善
また、実験終了後、希望者には好きな毛布を選んでもらい(ほとんどの患者さんが重い毛布を選びました)、さらに12カ月間過ごしてもらいました。すると、最初の実験で軽い毛布を使い、その後、重い毛布に変えた人も、同じように睡眠が改善。12カ月後には、重い毛布を使った人の78%もの不眠症が改善したのです。
研究チームによると、毛布の重みによって、体中にある筋肉や関節に刺激が与えられ、指圧やマッサージと同じような効果が得られたのではないか、とのこと。
ですから、眠れないときは、掛布団の枚数を増やすなどして、調整してみてください。
ちなみに、人はずっと起き続けてはいられないため、2~3日不眠が続いても、その後は電池が切れたようにスーッと眠れます。ですから、眠気がやってこないときは、無理して眠ろうとしなくても大丈夫。眠れなくても、あまり気にしないことです。
A.掛布団を重くする。