最新記事
エイズ

エイズ撲滅のため差別や憎悪と闘い続ける──エルトン・ジョン

My Fight for Equality and Justice

2025年1月9日(木)13時35分
エルトン・ジョン(ミュージシャン、エルトン・ジョン・エイズ基金創設者)

人間としての尊厳を奪われ、レッテル貼りをされて、社会に貢献できる才能をつぶされた人たちは大勢いる。現状では、私たちは自分たちの未来を自分たちの手で破壊しているようなものだ。

政治的に便利なくくりである「私たち」と「彼ら」。この2つがにらみ合い、敵対する風潮が強まっている。民主主義そのものの存続が危ぶまれるなか、自由、平等、互いをリスペクトする姿勢など、民主主義的な価値が打ち捨てられようとしているのだ。


より豊かな未来のために

今の社会にはびこるレッテル──「私たち」「彼ら」「資格がない」「値する」といったレッテルを片っ端から剝ぎ取らなければならない。

そのために私たちは、取り残され、見捨てられた人々の支援に力を入れている。公衆衛生上の脅威としてのエイズ禍を終わらせるには、あらゆる場所のあらゆる人々に医療へのアクセスを保証する必要があるからだ。

それと同時に、世界各国の政府に働きかける必要もある。患者を差別しない医療システムを構築し、新たな医療技術の開発に投資して、その成果を広くシェアしてほしいと。何よりも各国の指導者に求められるのは、社会的な烙印や差別を助長する法律を撤廃し、異質な存在を白眼視するのではなく、多様性を謳歌する社会を実現することだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

カナダ自由党、3月9日に新党首を選出へ

ビジネス

日経平均は3日続落、ファストリが押し下げ 連休前で

ビジネス

米暗号資産ETFに次の波か、次期政権発足控え新商品

ワールド

ロス山火事死者10人に、約1万棟焼失 延焼一部鈍化
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国の宇宙軍拡
特集:中国の宇宙軍拡
2025年1月14日号(1/ 7発売)

軍事・民間で宇宙覇権を狙う習近平政権。その静かな第一歩が南米チリから始まった

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 3
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も阻まれ「弾除け」たちの不満が爆発か
  • 4
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 5
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 6
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 7
    古代エジプト人の愛した「媚薬」の正体
  • 8
    仮想通貨が「人類の繁栄と自由のカギ」だというペテ…
  • 9
    「ポケモンGO」は中国のスパイ? CIAの道具?...大人…
  • 10
    大河ドラマ『べらぼう』が10倍面白くなる基礎知識! …
  • 1
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵の遺族を待つ運命とは? 手当を受け取るには「秘密保持」が絶対
  • 2
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 3
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流行の懸念
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 7
    仮想通貨が「人類の繁栄と自由のカギ」だというペテ…
  • 8
    ザポリージャ州の「ロシア軍司令部」にHIMARS攻撃...…
  • 9
    「日本製鉄のUSスチール買収は脱炭素に逆行」買収阻…
  • 10
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 9
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中