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映画幻の旧ソ連版・映画『指輪物語』が、30年ぶりによみがえった
The Lost Ring Discovered
『フラニテリ』のYouTube公開は大反響を呼んだ YOUTUBE
<旧ソ連テレビ映画『フラニテリ』がYouTubeにアップされた。ファンたちは30年ぶりとなる「帰還」に歓呼の嵐>
J・R・R・トールキンの『指輪物語』。この有名なファンタジー3部作を基に旧ソ連時代に製作された「幻の作品」が30年ぶりに発見され、ファンを大喜びさせている。
3部作の第1部に基づくTV映画『フラニテリ(「所有者」「守護者」の意)』は、1991年にレニングラード・テレビジョン(現ロシアのチャンネル5)のスタジオで撮影。1回だけ放映されたきり行方が分からなくなり、熱心なファンが探していた。
だが探索は終わりだ。3月27日、チャンネル5がYouTubeに2部に分けてアップロード。1週間足らずで第1部・第2部共に再生回数は20万回を超えた。
ロシアのファンタジー・SF雑誌のサイトによれば「重要な展開は全て原作どおり。トム・ボンバディルも登場する」という。ピーター・ジャクソン監督で映画化されアカデミー賞で数々の賞に輝いた3部作ではカットされたキャラクターだ。
技術的な洗練度や映像の壮観さは、ニュージーランドで撮影されたジャクソン版の「中つ国」の描写には及ばない。それでも、視聴したユーザーからは感謝のコメントが殺到した。
「レニングラード・テレビジョンのアーカイブをデジタル化した担当者に感謝!」「オープニングの物悲しい歌を聴きながら、うれしくて笑い死にしかけた」「トールキン・ファン全員から、どうもありがとう!」「奇妙かつ奇怪にして神聖かつ壮大。特にオープニングの歌がいい。このレアものを見つけた人に感謝」
報道によれば、旧ソ連時代には1985年にトールキンの『ホビットの冒険』もTV映画化されたらしい。
小型スクリーンでの『指輪物語』の躍進は続く。アマゾンプライム・ビデオが(遺産管理者の)トールキンエステートと提携しTVシリーズ化を進めており、こちらは年内には完成予定だという。
30年前の「レアもの」から最新作まで、「指輪」ファンには最高の1年になりそうだ。
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