3分でわかるスター・ウォーズ過去6作の物語
ジョージ・ルーカスは純粋そのもの
この壮大な叙事詩を生み出したのは、ジョージ・ルーカス。本誌には『エピソード4』公開時のNewsweekの映画評を再録しているが、そこにはこうある。「『アメリカン・グラフィティ』のジョージ・ルーカス監督(33)は、最初から最後まで純粋に心から楽しめる、実にまれな映画を作り上げた......どうやってこんなにワクワクする娯楽大作を作れたのかまったくの謎だ」(本誌「伝説はここから始まった」より)
97年の「特別篇」公開時にはすでに、『スター・ウォーズ』シリーズは莫大な興行収入を稼ぎ出し、アメリカの文化史にも足跡を残した一大ムーブメントとなっていた。しかし、ルーカス本人は「実際に会ってみるとごく普通の人物だ」と、当時の映画担当記者は評している(本誌「フォースに導かれて新たな冒険が始まる」より)。
「『ミステリアスな男』という評判を立てておけば、作品の宣伝に利用できるという周囲の計算もあるだろう。しかしルーカス本人は、そんな作戦には興味がない。彼は純粋そのもの。作品の魅力は、ルーカスの純粋さがもたらすのだ」
銀河を股に掛けたスカイウォーカー家の物語
ここで、本誌「遠い昔、彼方の銀河系で...」のページを元に、過去6作のあらすじを紹介する。
その前に、かなり(!)簡潔に説明しておくと、「フォース」とは東洋武術における「気」のようなもの。それを自在に操る銀河系の自由と正義の守護者が「ジェダイ」である。
ジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンとその弟子オビ=ワン・ケノービが、惑星タトゥイーンで奴隷の少年アナキン・スカイウォーカーに会う。アナキンこそが「選ばれし者」と確信したクワイ=ガンは、彼を教育することに。
ナブーの戦いが勃発。クワイ=ガンが命を落とす。10年後、ダークサイドに堕ちた元ジェダイ・マスターのドゥークー伯爵が分離独立運動を扇動し、銀河共和国が存亡の危機に。一方、母親が目の前で死に、怒りに駆られたアナキンが、母を誘拐した原住種族を皆殺しにするという一件があった。
その後、アナキンはジェダイの掟を破り、惑星ナブーの女王パドメ・アミダラと結婚。ドゥークー伯爵率いる独立星系連合軍(ドロイド軍)と、銀河元老院の最高議長パルパティーンが主導するクローン・トルーパー軍とのクローン大戦が始まる。
戦火が荒れ狂うなか、実はパルパティーンこそが、共和国の崩壊をもくろむシスの暗黒卿ダース・シディアスであり、分離派の黒幕だとアナキンは知る。妻の命を救うにはダークサイドに堕ちるしかないと思い詰めたアナキンは、ダース・シディアスの弟子となり、ダース・ベイダーに。
その後、ジェダイ・マスターのヨーダがパルパティーンと、オビ=ワンがダース・ベイダーとそれぞれ対決。パルパティーンは銀河帝国の初代皇帝に即位する。オビ=ワンはパドメを小惑星ポリス・マサに移すが、双子のルークとレイアを出産後、パドメは亡くなった。