最新記事

トレーニング

体脂肪を落とすのに有酸素運動はいらない──ネイビーシールズ仕込みの筋トレ術

2022年7月13日(水)17時25分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
マッスルエリート

(写真はイメージです) Ridofranz-iStock

<米軍の特殊作戦部隊トレーニングスペシャリストが明かす、自分史上最強の身体能力を手に入れる方法>

私たちは「体脂肪を落とすには、有酸素運動が不可欠である」と幾度となく聞かされてきた。しかし、それは正しくない。「有酸素運動は、非効率的で効果があまりない」と、米軍の特殊作戦トレーニングスペシャリスト、マーク・ローレンも言う。

ローレンは、アメリカで2011年に発売され、20万部を超えるロングセラーとして売れ続けている"You Are Your Own Gym"の著者。フィットネス器具やサプリなどを使用せずに筋肉を鍛えていく自重筋トレーニングの手法を取り入れていることから、手軽に始められると人気に火がついた話題のボディウエイトエクササイズ本だ。

このたび、『マッスルエリート養成バイブル』(ジョシュア・クラークとの共著、かんき出版)として日本に初上陸した。

ローレンは、米軍の中でも厳しい選抜と訓練が行われるネイビーシールズ、グリーンベレー、空軍特殊作戦部隊などで活躍する兵士1000人以上を育ててきた。自身もそうした過酷な任務に就いた一人で、当時、卒業試験を経て残っていた訓練生は15%以下。今では考えられないほどのオーバートレーニングを施されたためだという。

「若い訓練生の限界を打ち破るうえでは効果的だったが、フィットネスを最適化するという意味では、理想に程遠いものだった」

折しも、アメリカ同時多発テロを境に、特殊作戦に従事する兵士の任務が増加した。訓練生を徹底的に鍛え、ダメなら追い出すという「やりすぎずに効果を上げる(more is better)」方法から、「やりすぎないほどいい(less is more)」方法への転換が急務になった。

何が効果的で何が効果的でないのかを検証する必要に迫られたローレンは、最新のストレングス&コンディショニング理論とスポーツ科学を応用し、わずかな時間でよりよい結果を出すトレーニングを生み出した。

この方法を取ることで、トレーニングの脱落率は40%ほど削減したという。無駄な脂肪を短期間で削ぎ落し、筋肉質で健康でもある体を最速で開発することになった。

とはいえ、『マッスルエリート養成バイブル』は、何も超人的な肉体をつくり上げたい人だけのものではない。日々の健康維持を自重筋トレで行いたい人も含む、すべての人に不可欠なトレーニング法を紹介している。さらに、筋力だけでなく、心臓、肺などの心肺機能を向上させる要素もあるという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウルグアイ大統領選、左派の野党候補オルシ氏が勝利 

ワールド

英国の労働環境は欧州最悪レベル、激務や自主性制限で

ビジネス

中国人民銀、1年物MLFで9000億元供給 金利2

ワールド

EU、対米貿易摩擦再燃なら対応用意 トランプ政権次
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 5
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 10
    「典型的なママ脳だね」 ズボンを穿き忘れたまま外出…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    2人きりの部屋で「あそこに怖い男の子がいる」と訴え…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中