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脳を覚醒させ、定年後も時代遅れにならずにいられる「メモ術」

2018年12月27日(木)17時05分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

定年を迎えてもまったく時代遅れになっていない自分がいる

読者のあなたはおそらくまだ若いでしょうから、定年後の世界がどんなものか、あまり想像がつかない人も多いでしょう。

日本人の定年後の生き方は大いなる過渡期にあります。今までは定年後は余生ということで、いかに年金で賢く暮らすかくらいが主題でしたが、今や人生100年時代になり、定年後の人生が40年近くもあるのです。

かつて男の定年後はぬれ落ち葉なんて言われ、家庭にいては粗大ゴミ扱い、外に出ようにも、地域コミュニティにも属さず、仕事以外の友人も少なく、外出する機会がない、なんていうネガティブな世界がまことしやかに語られていました。

今はどうかと言うと、かくいう私もまさに定年を迎えたばかりの年代なんですが、サラリーマンを辞めて3年たった今の心境は、定年後はまさに大海に放り出されて海図のない航海を強いられている小舟のようなもの、とでも言いましょうか。

いやっ、けっして大げさではありません。筆者の周りを見渡すと、人の生き方が千差万別になっているのがわかります。私自身は起業という選択をしましたが、3年たってその中身を総括してみると、1年目は前の会社との契約もあり、そこそこ良かったのですが、2年目はその契約も切れ、ずぶずぶと沈んでいきました。そして3年目になると、ようやく浮上のきっかけをつかむ、という過程を経ており、まるでジェットコースタームービーを見ているような心境です。

一つの会社に長く所属し、会社から毎月一定の給料をいただくことが当たり前だった人たちが私も含めてほとんどですから、そうじゃない生活というのが、まさに一からの出発なのです。当然、どう生きていったらいいのか、誰もが戸惑うことになります。ありがちなのが、前述のように社会とのつながりが切れ、自然に遠ざかってしまうパターンです。

しかしです。

今の私の状況を客観的に分析すると、こと自分の専門領域に関しては、バリバリとビジネスをやっている現役世代の人たちに後れを取っているという感じはまったくしません。

それどころか、現実にぶちあたるビジネス課題に対して、過去の蓄積も確実に生かせているような感じがしていて、正直、若い人たちに負ける気がしないのです。

まっ、少々大げさですが、言いたかったのは、これもスマホメモのおかげだということです。

なぜでしょう? 簡単に言うと、スマホメモという習慣によって、毎日世の中と自分の思考を擦り合わせ、アップデートしているからなのだと思います。

人間、インプットとアウトプットの間に思考メモというプロセスをちょっと長めに入れ込んだだけで、こんなに脳が活性化するんですね。

※第1回:日経新聞を読み切れなくても「むしろいい」と、トッププレゼンターが言う理由
※第3回:スマホメモ:何を、どのアプリで、どうメモれば脳を活性化できるか


『スマホメモ――仕事と人生の質を上げるすごいメモ術』
 須藤 亮 著
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