グーグル元幹部「通信会社に排他的契約迫った」 独禁法巡る裁判で証言
米アルファベット傘下グーグルの検索サービスを巡り、司法省が反トラスト法(独占禁止法)違反を訴えた裁判で、証人に呼ばれた同社元幹部は9月13日、携帯端末で自社の検索エンジンをデフォルト(初期設定)にしてもらうための積極的取り組みがあったことを認めた。2017年6月、マサチューセッツ州で撮影(2023年 ロイター/Brian Snyder)
米アルファベット傘下グーグルの検索サービスを巡り、司法省が反トラスト法(独占禁止法)違反を訴えた裁判で、証人に呼ばれた同社元幹部は13日、携帯端末で自社の検索エンジンをデフォルト(初期設定)にしてもらうための積極的取り組みがあったことを認めた。
司法省はグーグルが検索エンジンで競合他社を排除するために、AT&Tなどの通信会社やアップルを含む端末メーカー、ブラウザーを手がけるモジラなどに対し年間100億ドルを支払い約9割のシェアを確保してきたと主張。
元幹部のクリス・バートン氏は2004─11年の在籍期間に携帯端末でグーグルをデフォルトにするよう通信会社に働きかける幹部が急増したと説明。
通信会社や基本ソフト(OS)アンドロイド搭載のスマートフォンメーカーと結んだ収益分配契約を通じ、自社の検索エンジンをデフォルトかつ唯一利用可能なものにするよう迫ったと述べた。
バートン氏はビジネスSNS(交流サイト)リンクトイン上で、通信会社との提携契約が「数億ドルの収入をもたらした」と試算している。
グーグル側の弁護士は、通信会社などへの支払いは正当な報酬だったとの認識を示した。