最新記事

ビジネス

日本企業の「DX」の立役者が、意外にも「紙の本」からの情報収集を大事に考える理由

2022年11月26日(土)16時29分
flier編集部

そして3冊目の『ブルー・オーシャン戦略』は、どうすれば血みどろの競争が展開するレッド・オーシャンを避け、高成長と高収益につながるブルー・オーシャンを創造できるのかを学べる一冊です。もともと私は競争が苦手で、競争せずに済むビジネスのあり方を模索していました。本書に出てくる事例は、ワインの会社や床屋など、ごくありふれたビジネスでありながら、戦略をうまくずらすことで競争を避けている事例ばかり。そこから勇気をもらいました。

221124fl_tsq06.jpg

ブルー・オーシャン戦略―――競争のない世界を創造する
 著者:W・チャン・キム、レネ・モボルニュ
 翻訳:入山章栄、有賀裕子
 出版社:ダイヤモンド社
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


── 最近読まれた本のなかで、ビジネスパーソンにおすすめの本があれば教えてください。

最近社員におすすめしたのが、世界が注目する投資家レイ・ダリオ氏の著書『PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則』です。レイ・ダリオ氏は世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者。ESG投資の世界でも重鎮とされている人物です。半分自伝のようなかたちで彼独自の哲学が書かれており、まちがいなく良い本です。

彼は、人生や仕事の目標を達成するための原則をつくり、その通りに行動していった。そして失敗したら原則に立ち返り、徹底的にPDCAを回し続けました。そうやって高いパフォーマンスを発揮するファンドをつくってきた彼の意思決定の原則は、成果が出たものばかりなので学びが多いのです。

221124fl_tsq07.jpg

PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則
 著者:レイ・ダリオ
 翻訳:斎藤聖美
 出版社:日経BP 日本経済新聞出版
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


── 高橋さんはフライヤーというサービスについてどんな感想をもっていますか。活用法のアイディアをいただけると嬉しいです。

何のために読書するのかによって使い方が変わると思います。情報取集の一環なのか、作品として本と向き合いたいのか。

前者なら、たとえば「メタバース」「Web3」について知りたいときに、そのテーマのカギとなるコンセプトをフライヤーで効率よくつかめると思います。「メタバース」「Web3」に関する本はすでに数多く出版されています。先にフライヤー内で「メタバース」「Web3」と検索し、そこでレコメンドされた本の複数冊のサマリーを読んでおく。そうすれば、そこに共通する内容から土台となる知識を身につけつつ、自分にとっていま読むべき本の選書に役立てられると思います。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

アフリカなどの途上国、中期デフォルトリスクが上昇=

ビジネス

商船三井の今期、純利益を500億円上方修正 期末配

ビジネス

大和証Gの10-12月期、純利益は63.9%増の4

ビジネス

午前の日経平均は続伸、米株高の流れを好感 徐々に模
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 7
    「やっぱりかわいい」10年ぶり復帰のキャメロン・デ…
  • 8
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 9
    空港で「もう一人の自分」が目の前を歩いている? …
  • 10
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 5
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中