最新記事

自動車

アップルカー、中国企業に振られる? EV電池調達でパナソニックを候補に

2021年10月25日(月)08時30分

複数の関係筋によると、アップルが同社の電気自動車(EV)向けバッテリーの調達先として、中国のCATL(寧徳時代新能源科技)、比亜迪(BYD)と行ってきた協議が行き詰まっており、パナソニックが新たな検討対象の一つとなっている。写真はアップルのロゴ、9月、仏パリのアップルストアで撮影(2021年 ロイター/Gonzalo Fuentes)

複数の関係筋によると、アップルが同社の電気自動車(EV)向けバッテリーの調達先として、中国のCATL(寧徳時代新能源科技)、比亜迪(BYD)と行ってきた協議が行き詰まっており、パナソニックが新たな検討対象の一つとなっている。

アップルのEV開発計画を巡っては、プロジェクト責任者が先月、古巣のフォードに戻るとして退任。車載電池の確保もままならないとなれば、計画がさらに遅れることが予想される。

関係筋によると、CATLとBYDは、アップルが求める専門チームの編成や米国工場建設について、この2カ月の間に、応じられないと通知。ただアップルは2社のいずれかと協議を再開する望みを捨てていないという。

CATLは、米中の政治的緊張や、コスト面の問題から米国に工場を建設することにずっと後ろ向きだった。十分な人材確保が困難という理由で、アップルに特化した製品開発チームを編成することはできないと判断したという。

BYDは、すでにカリフォルニア州に電池工場を持つが、新たな工場建設やチーム編成の要請を断った。

アップルとBYDはコメントを差し控えた。

CATLはロイターに「北米での生産の機会と可能性を評価している」とした上で、顧客ごとに専門チームを持っていると説明した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・オーストラリアの島を買って住民の立ち入りを禁じた中国企業に怨嗟の声
・反日デモへつながった尖閣沖事件から10年 「特攻漁船」船長の意外すぎる末路



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシア中銀、金利21%に据え置き 貿易摩擦によるイ

ワールド

ルビオ氏、米国務省の欧州担当トップに元側近起用 欧

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、低下続く 4月確報値52

ビジネス

金融市場、関税政策に適応=トランプ氏
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 3
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは?【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 6
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 7
    ビザ取消1300人超──アメリカで留学生の「粛清」進む
  • 8
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    ロケット弾直撃で次々に爆発、ロシア軍ヘリ4機が「破…
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中