最新記事

DX

DXには日本の生き残りがかかっている──確実に訪れる変化への対応に必要なもの

2021年6月10日(木)06時55分
flier編集部

「攻めのDX」を進めるCDOを社内で育成せよ

── 組織がDXを進めるうえでの戦略の肝を教えていただけますか。

国や自治体、あらゆる企業が最初に取り組むべきことは「守りのDX」です。従来の業務プロセスをデジタル化し、コストダウンと生産性向上をめざしていく。

たとえば、押印を含む承認作業の電子化、コールセンターのチャット移行、RPA導入がわかりやすいでしょう。次に取り組むべき本当の意味でのDXは、デジタル産業革命時代に合った形でビジネスモデルを創造・再構築する「攻めのDX」です。

私たちが推奨するのは、攻めのDXを進めるCDO(最高デジタル責任者)を置くことです。CDOは、顧客の環境変化やテクノロジーの進化にも目を配らないといけません。

もちろんCDOを設置して終わりではなく、DXを実現するために必要な職種は全部で4つあります。CDOを長とするプロデューサー、マーケッター、エンジニア、クリエーター。これら4職種人材を調達しないことには、DXは遅々として進みません。

今後IoTが進み、あらゆるもののデータが取得できるようになり、デジタル中心の社会になる。予測が難しい複雑な世の中で、これは明白に予見できます。それならば、未来がくるのを待つよりも、先に飛びこんだほうが成功確率は高まるはず。そのためには、トップ自身に、「DXは必要不可欠」と唱え続ける強い意志とリーダーシップが求められます。

210608fl_hn05.JPG

フライヤー提供

── 経営のトップがDXの必要性をそこまで感じていない場合に、参謀や管理職層にできることは何でしょうか。

自社には関係がないと思っても、取引業者をはじめ、まわりの企業はすでにDXを見据えて動いています。その影響が早晩及ぶのだという具体例を示すことでしょう。

たとえば、ある中小のガラス建材メーカーでは、トップが将来を見据えたDXを進めています。そのメーカーの納品先は、スマートオフィスやスマートシティに取り組むであろう大手のオフィスビル。そんな彼らが納入業者として選ぶのは、デジタルに詳しく、スマートオフィスやスマートシティへの知見のある会社のはず。

そうした未来を見据えて、そのガラス建材メーカーはデジタルに備えているのです。これはあくまで一例で、変化に備えようとする方々に役立つ具体例を『ZERO IMPACT』では多数取り上げています。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

シティ次期CFO、カード金利上限案実施なら経済に「

ビジネス

市場との対話続ける方針変わらず、ガードは下げてない

ワールド

米中間選挙の投票に市民権証明義務付け、下院が法案可

ビジネス

日経平均は一時5万8000円乗せ、 買い一巡後は上
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 5
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 6
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 7
    【独自取材】「氷上のシルクロード」を目指す中国、…
  • 8
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 9
    あなたの隣に「軍事用ヒト型ロボット」が来る日
  • 10
    まさに「灯台下暗し」...九州大学の研究チームが「大…
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中