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コロナ禍での「顧客データ危機」を回避せよ DX時代、オンライン=オフラインで作るビジネスの基盤とは

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2021年2月26日(金)11時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ 広告制作チーム

個の確立が求められるオンラインでのビジネスシーン

長瀬次英氏 

現在のコロナ禍においても、多くのビジネスパーソンが顧客データの情報源として名刺を活用している。ならば、クラウド名刺管理サービスなどのデジタルツールが有効だが、前述の通りいかに顧客とコミュニケーションを深めるかことができるかどうかが重要になってくる。その点について、長瀬氏は以下のポイントを挙げた。

「DXで変化したことは、さまざまなことが可視化され認識しやすく、共有できるようになったこと。新規の顧客データがどれだけ増えたかがビジュアル化され、部署や社員ごとのパフォーマンスも明確化。そして、情報が共有されることで顧客のことをイメージしやすくなり、コミュニケーションも取りやすくなった。DX成功の鍵は顧客のデータ数ではなく、どれだけ顧客やその先にいるエンドユーザーのことをイメージできるかということに尽きる」

さらに、長瀬氏がコミュニケーションで注目するのは、今後は個人対個人の関係性がより重視されるようになることだという。最近では音声SNSのクラブハウスが話題になっているが、SNSで個々のパーソナリティを表明してビジネスに繋げる人も増えてきた。これはビジネスシーンにおいて個の確立が求められていることの現れだと指摘する。

もちろん商談の機会を得るためには、必要だと思われるように顧客からのプライオリティを上げてもらわなければいけない。自分は何ができる人間なのかという情報の伝達はより早く、より多く必要となる。以前なら出会いの際に交換した名刺がその役目を担っていたが、これからはそれをより有効活用するデジタルツールが担っていくことになるだろう。

営業活動におけるパフォーマンスを最大化するために 

双方から蓄積される顧客データを最大限に活用する

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コロナ禍によってオンラインとオフライン双方で出会った顧客情報を蓄積活用する「ハイブリッド顧客基盤」の構築が不可欠に。

クラウド名刺管理サービスがこれからの時代にマッチしているのは、企業の資産として人脈を蓄積・共有・活用し、これらの情報を最大限に活用できる機能性にある。特にこれから重視されるのが、オンラインとオフライン双方の顧客の名刺情報を蓄積し、顧客データとして活用する「ハイブリッド顧客基盤」の構築だ。

折しも長瀬氏は、2020年9月と2021年1月に開催された日本最大級のオンラン展示会イベント「IT&MARKETING EXPO」でエグゼクティブ・プロデューサーを務めた。主催者が会場を確保し、出展者はブースを出して来場者に自社の商品を売り込むという、従来の展示会をオンライン化したもので出展費用は無料。出展者も来場者も、申込時に氏名や会社名、目的といったプロフィール情報を入力し、そのデータは名刺代わりの情報として共有される。そして、DMの送付や次回展示会の案内など、出展者と来場者との関係性の構築に活用されるのが最大の特徴だ。

「出展者がお金を払って参加し、来場者は交通費を使って出かけていた今までの展示会が不便すぎた。商談は必要なときだけオンラインで気軽にでき、蓄積したデータは効率的に使われる。展示会において主催者、出展者、来場者という関係者すべてがwin-winになった初めてのケースではないか」と、2回目の開催時には出展者を2倍に増やすことができた要因を分析した。

しかし、オンラインでこれだけの手ごたえを感じつつも、長瀬氏はオフラインの重要性にも触れた。
「日本人が最も得意としているのが人と会ってビジネスを進めていくこと。これまでの私のビジネスでは、人と一度も会わなくて新規事業がうまく進んだケースはなく、やはり人と会うというオフラインの場は重要」

オンラインとオフライン双方で顧客と出会い、関係性を深める場をいかに最適なコミュニケーションに繋ぐことができるか。「顧客データ危機」を回避する「ハイブリッド顧客基盤」の構築が、DXの推進にとって重要な鍵となるだろう。


 

DX化についてより詳しく知りたい方はこちら。
2021年3月8日~3月12日に開催された 日本のDXをリードするSansanが開催した
オンラインビジネスカンファレンス『Sansan Evolution Week 2021 spring』
オードリー・タン氏など国内外で活躍する豪華なゲストが語った、コロナ禍のビジネスの在り方や アフターコロナに向けてすべきこととは。
イベントアーカイブはこちら-> jp.sansan.com/lp/sew2021-spring/


 

長瀬次英氏●長瀬次英(ながせ・つぐひで)
1976年生まれ。中央大学卒業後、KDD(現KDDI)に入社。ユニリーバ・ジャパンなどを経て、フェイスブックジャパンにブランドビジネス開発責任者・クライアントパートナーとして参画。インスタグラムの初代日本事業責任者(BDL)、日本ロレアルの初代CDO(最高デジタル責任者)、LDH JAPANの執行役員兼CDOとして活躍した後、コミュニティーマネジメント会社のPENCIL&PAPER.COM株式会社と、コンサルティング会社のVisionary Solutions株式会社を設立。そのほか、エンターテインメントやコスメブランド、アパレルブランドなどのさまざまな事業にも参画している。


 



聞き手・文:西山 亨
写真:河内 彩

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