トランプの貿易戦争、主要国と交渉ゴール見えず 日韓だけがすんなり合意
インド
米国は7月、インドを一般特恵関税制度(GSP)の適用から除外し、約56億ドル相当の輸出が影響を受けた。米国とインドは、インドが電子商取引に対して新たに導入した規制や、米国製医療機器などの製品に対する貿易障壁を巡って対立している。
こうした課題を解決し、インドが農産物やオートバイ、工業製品などに課している高い関税の一部を引き下げる話し合いは、これまでのところ実を結んでいない。
日本
トランプ氏と安倍晋三首相は9月、通商協定の最終合意を盛り込んだ共同声明に署名した。日本は牛肉や豚肉など米農産物、約70億ドル相当について日本市場へのアクセスを改善し、米国は引き換えに日本製の一部工業製品の関税を引き下げる。
この「第1弾」の通商協定は4日、参院で承認され、日本側の批准手続きが完了。日米間の協定は2020年1月に発効する。
しかし、米国の財の対日貿易赤字の最大要因である自動車は、継続協議となった。米国の財の対日貿易赤字は年初来で670億ドル。
安倍首相は、日米間の協議が2020年に再開しても、米国が自動車の関税を引き上げることはないと断言している。だが、トランプ氏は関税引き上げの可能性を排除していない。
韓国
トランプ政権は昨年、韓国と進めていた自由貿易協定(FTA)の再交渉で合意した。トランプ政権にとって内容がまとまり、実行に移された唯一の通商協定。合意によると、米国は韓国製ピックアップトラックに課している25%の関税の撤廃時期をこれまでの2021年から41年に延長し、韓国は米国からの乗用車輸入に対する規制の一部を緩和する。
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