最新記事

ベンチャー

IPOを狙う話題のシェアオフィス

2019年8月26日(月)14時00分
ジェニー・フィンク

世界中に拡大を続けるウィーワーク BRENDAN MCDERMID-REUTERS

<シェアオフィス事業以外にも進出するウィーカンパニーがIPOに向け目論見書を提出。投資家注目のユニコーン企業だが一方で懸念も...>

おしゃれなコワーキングスペースで世界的に注目される「ウィーワーク」のシェアオフィス。2010年の創業以降拡大を続け、今では29カ国111都市に500以上の拠点を持つまでに成長した。ウィーワークを運営するウィーカンパニー(本社ニューヨーク)は8月14日に新規株式公開(IPO)に向けた目論見書を提出。早ければ9月にも上場を果たす見込みだ。

ウィーワークは個人が空いているデスクを自由に使えるプランから、企業がフロアを丸ごと借りる形まで多彩なニーズに応えて支持を集めてきた。ユーザー間のネットワーキングを促す仕組みが充実している点や、遊び心のあるオフィスデザインも高評価のポイント。最近は共同住宅をシェアする「ウィーリブ」や、小学校を運営する「ウィーグロウ」などシェアオフィス以外の分野にも進出している。

もっとも、懸念材料もある。同社の今年上期の売り上げは15億ドルを超えたが、純損益は6億8970万ドルの赤字だった。IPO後に価値を維持できるのか疑問視する声が上がっている。

<本誌2019年9月3日号掲載>

【関連記事】大人気のIPO(新規公開株式)銘柄、「その後」を追いかけて分かったこと
【関連記事】日本株の6割以上を売買する「外国人投資家」の動きを見極める

20190903issue_cover200.jpg
※9月3日号(8月27日発売)は、「中国 電脳攻撃」特集。台湾、香港、チベット......。サイバー空間を思いのままに操り、各地で選挙干渉や情報操作を繰り返す中国。SNSを使った攻撃の手口とは? 次に狙われる標的はどこか? そして、急成長する中国の民間軍事会社とは?

20250408issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月8日号(4月1日発売)は「引きこもるアメリカ」特集。トランプ外交で見捨てられた欧州。プーチンの全面攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRBとECB利下げは今年3回、GDP下振れ ゴー

ワールド

ルペン氏に有罪判決、被選挙権停止で次期大統領選出馬

ビジネス

中国人民銀、アウトライトリバースレポで3月に800

ビジネス

独2月小売売上は予想超えも輸入価格が大幅上昇、消費
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 5
    「炊き出し」現場ルポ 集まったのはホームレス、生…
  • 6
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 10
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中