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G20G20大阪サミット、トランプが貿易を最優先に議論 中国首脳は保護主義批判
トランプ米大統領は、大阪で開幕した20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で貿易を最優先課題として議論する姿勢を鮮明にした。写真は大阪で撮影(2019年 ロイター/Kevin Lamarque)
トランプ米大統領は28日、大阪で開幕した20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で貿易を最優先課題として議論する姿勢を鮮明にした。一方、中国首脳は保護主義の拡大を批判し、インドとロシアは多国間の通商ルールを擁護した。
トランプ大統領は安倍晋三首相とインドのモディ首相との個別会談を前に、貿易を議論すると強調。数日前には日米安保条約を批判し、インドが発動した米国製品への報復関税の撤回を求めていた。
モディ首相との会談の冒頭では「非常に大きな通商合意」を発表することになると述べた。また、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の問題も提起すると語った。
「ファーウェイには現実として米国が多くの部品を販売している。そのことやインドがどのように関係してくるかについて議論する」とした。
ホワイトハウスの当局者は、次世代通信網からファーウェイを排除するよう同盟国に呼び掛ける米政府の方針を念頭に、トランプ氏は安倍首相とモディ首相に「耐性のある安全なインフラ」を推す考えだと説明した。
一方、欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長は記者会見で、米中の通商関係は「困難」な状況にあり、「世界経済の減速につながっている」との見方を示した。
中国の習近平国家主席は、一部の先進国が取る保護主義的措置を批判。G20サミットに合わせて開かれたBRICs首脳会合で「このすべてが世界の貿易秩序を破壊している。また、われわれの国々の共通の利益に影響を及ぼし、世界規模で平和と安定に影を投げかけている」と強調した。
WTOを擁護
BRICs首脳会合でモディ首相は多国間の枠組みである世界貿易機関(WTO)の改革に注力するよう呼びかけ、ロシアのプーチン大統領はWTOの「廃止や役割低下に向けた試みは非生産的だと考えている」と訴えた。
プーチン氏は世界経済は懸念すべき状況にあり、世界の貿易は「保護主義と政治的な動機に基づく制約」の影響を受けているとの認識を示した。
トランプ氏は安倍首相との会談の冒頭でも貿易に言及。「多くの議題について話し合い、貿易についてもたくさん議論することになる」と述べた。
また、日系自動車メーカーがミシガン、オハイオ州などで事業を展開していることについて謝意を表明した。
トランプ氏は日本による米国製の防衛装備品の購入を取り上げる考えを示したが、会談後の日本側の説明によると、実際は議論されなかった。
安倍首相は会談の冒頭で、3カ月連続の首脳会談が強固な日米同盟の証であると強調した。
茂木敏充経済再生相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は28日午後、大阪で閣僚級の貿易交渉を行う。
トランプ大統領はドイツのメルケル首相との会談を前に記者団に対し、メルケル氏は「私の素晴らしい友人だ」と述べ、両国間の貿易を高く評価した。
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