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貿易戦争日米通商交渉は合意なきまま終了 米国が対日赤字削減要求で来週再交渉へ
茂木敏充経済再生担当相は、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表との2日間の日米通商交渉を終えた。写真はテレビ画面に映るトランプ米大統領。東京で2018年11月撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)
茂木敏充経済再生担当相は16日、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表との2日間の日米通商交渉を終えた。終了後の会見で、米側は対日赤字を減らしたいとの意向が示されたことを明らかにした。ただ、現時点では合意していないとし、日米首脳会談を前に来週中の再交渉を予定していることを明らかにした。
茂木担当相は、今回の日米通商交渉について「早期にいい成果を出したい」と述べたが「個別の項目については、現時点では合意していない」と語った。
米側は「貿易赤字を減らしたいとの意向を示した」といい、農業分野に大きな関心があるとの説明があった。
具体的には、TPP(環太平洋連携協定)の発効で、米国が不利な状況に直面し「(その状況を)解消したいとの意向を示した」と語った。
これに対し、日本側は「過去の経済連携協定で約束した譲許内容が最大限であることを説明した」と述べた。
自動車に関する議論の展開を質問され、茂木担当相は「自動車について、プロセスに関する細かい議論は差し控える」と語り、米国側からの具体的要求や日本側の主張などについては言及を避けた。
その上で茂木担当相は「昨年9月の(日米首脳会談後に発表された)共同声明に沿って議論を進める」とし、自動車に関しては「双方がウィンウィンになる合意を目指す」と語った。
さらに米国が安全保障上の理由で、自動車輸入に高関税を課すことができる根拠になっている米通商拡大法232条については「協議中に232条を適用しないことについて確認を取った」と指摘した。
また、来週の日米首脳会談前に、ライトハイザー代表と再交渉に臨むとの予定を明らかにし、日米首脳会談にも同席する可能性があることを明らかにした。
農業や自動車などの物品とは別に「デジタル貿易の取り扱いについて、適切な時期に議論することで一致した」と述べた。
茂木担当相は交渉の進め方について、農業などの特定分野を先行して決着させるようなことはなく「貿易交渉は、一般的に個別に決めるわけでなくパッケージ合意となる」と述べた。
さらにサービスを交渉範囲に含めるのかとの質問には「米側からサービスについて、具体的な言及はなかった」と指摘。米側は、交渉合意後に制度改正を伴うような「長い時間がかかることを協議の対象にすることは想定していない」と語った。
(編集:田巻一彦)
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