最新記事

SNS

リンクトインがスパム訴訟で和解金支払いへ

あまりにしつこい勧誘でエリートSNSのブランドは台無し

2015年10月6日(火)16時44分
スン・リー

栄光の日々 リンクトイン主催の討論会に出席するオバマ米大統領(2001) Jason Reed-REUTERS

 ビジネスに特化した世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サイト、リンクトインの弁護団は、会社にとって不名誉な通知メールを発送するのにいちばん目立たない日時を選んだ。誰もが遊びに出かけてしまう金曜の夕方だ。数百万人のユーザーに送ったメールの件名は「集団訴訟の和解について」だった。

 このメールを削除してしまった人、あるいは削除したような気がする人は、ゴミ箱から救い出したほうがいい。リンクトインから賠償金を受け取る資格があるかもしれない。

 上昇志向のエリートビジネスパーソンを対象としたリンクトインは、ユーザーに大量のスパム(迷惑メール)を送りつけたとして集団訴訟を起こされていた。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置くリンクトインは、ポール・パーキンスらを原告として2013年9月17日に申し立てられた集団訴訟において総額1300万ドルの和解金および325万ドルの裁判費用の支払いに同意した。

 リンクトインはユーザー向けの通知メールが多い。「あなたのネットワーク上の○○が昇進しました」「転職しました」「○○があなたの能力を保証しました」......。なかでも悪名が高く、リンクトインを法的窮地に追い込んだのは、リンクトイン上の知り合いが誰かを自分のネットワークに追加するたびに送信されてくる、「ハイ、私のプロフェッショナル・ネットワークに加わりませんか」というつながり申請だ。

 リンクトインはまた、ユーザー承認のうえで、メールアカウントから「コンタクト先」(連絡先)をインポートし、そのうち少数の連絡先にリンクトインへの招待メールを送れるようにしていた。招待を断られても、フォローアップのために2通のリマインダーメールを連絡先に送るシステムだった。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

全米鉄鋼労組会長、日鉄・USスチール提起訴訟の棄却

ビジネス

カナダ企業団体・労組幹部が経済活性化で7日に会合、

ビジネス

英アーム、通期見通しを下方修正 株価下落

ワールド

仏下院でバイル首相の内閣不信任案否決、予算成立に道
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギー不足を補う「ある食品」で賢い選択を
  • 3
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 4
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    マイクロプラスチックが「脳の血流」を長期間にわた…
  • 7
    「僕は飛行機を遅らせた...」離陸直前に翼の部品が外…
  • 8
    【USAID】トランプ=マスクが援助を凍結した国々のリ…
  • 9
    AIやEVが輝く一方で、バブルや不況の影が広がる.....…
  • 10
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 4
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 5
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 6
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 7
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 8
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 9
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中