プレスリリース

環境省ぐぐるプロジェクトフォーラム開催ラジエーションカレッジ優秀賞受賞の学生を表彰!~差別・偏見のない未来に向けたメッセージを発信~

2022年03月01日(火)10時30分
放射線の健康影響に関する情報発信を展開しているぐぐるプロジェクト事務局(環境省事業)では、今年度の活動の総括にあたるぐぐるプロジェクトフォーラムを2月28日(月)に星陵会館(千代田区)で開催しました。
フォーラムの第1部では昨年夏から進められてきたラジエーションカレッジプレゼン部門I、II、台詞作成部門の表彰式が行われ、大阪大学の大谷真輝さん、福島県立医科大学の佐藤寿美さん、関西学院大学の橋本碧さん、東北大学の高橋彩乃さんが優秀賞を受賞しました。また、台詞作成部門では西九州大学の原彩乃さん、佐賀大学大学院の田中留奈さん、大阪大学の大谷真輝さんがそれぞれ優秀賞を受賞しました。なかでも大阪大学の大谷さんは、プレゼン部門Iと台詞作成部門双方で優秀賞を獲得する快挙を達成しました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/299168/LL_img_299168_1.jpg
賞状を手に喜びを見せる受賞者たち

<優秀賞受賞者>
◆プレゼン部門I
大谷真輝さん(大阪大学)
佐藤寿美さん(福島県立医科大学)

◆プレゼン部門II
橋本碧さん(関西学院大学)
高橋彩乃さん(東北大学)

◆台詞作成部門
原彩乃さん(西九州大学)
田中留奈さん(佐賀大学大学院)
大谷真輝さん(大阪大学)


審査委員長を務めた国立成育医療研究センター研究所長の梅澤明弘氏は「どうしたらうまく伝わるか、どうしたら相手の心に響くかを審査の軸として選定した。一人ひとりの個性が出て審査も楽しかった。出来るところからこのプロジェクトを育ててほしい」と総評を話しました。

表彰後の第2部は「差別と偏見」をテーマにした公開講座が行われました。モデレーターを務めた落語家の桂三四郎さんからなぜ差別偏見は起こってしまうのかという問題を提起。福島県立医大の坪倉正治主任教授から「科学的に証明でき、それを正しく伝えたとしても差別はそれ以前の問題」、筑波大学の五十嵐泰正教授からは「社会的な偏見の影響が個人差別と一緒になっている。心の中の差別偏見は完全に取り除くことは難しいが、正しい知識を持つことは義務である」と意見が出されました。

さらに九州医療センターの名本路花放射線医科長からは「知識が入ってくると不安は薄れていく。正しいことを伝えてもきちんと伝わっていくには心理的な信頼関係がないと受け入れられないのではないか」との意見が出ました。
また、佐賀大学の江口有一郎臨床教授からは「見えないものからの不安を解消するため福島の放射線処理のVTRを見せたり、院内に吹き流しをして空気の流れた方が分かるなど可視化できる工夫をして、自分ごととして対応することにした」と、放射線と同様に見えない不安にあるコロナの医療現場の状況が紹介されました。

総括として桂三四郎さんから「まずは関心を持ってもらうことが必要。多くの人に正しい知識を持ってもらう姿勢をどう持ってもらうか。相手のことを思いやる想像力が大切になる」とまとめ、常に関心を持ってもらうことの重要性を唱えました。この公開講座の模様は後日ぐぐるプロジェクトのサイト内で公開する予定です。


ぐぐるプロジェクトサイト
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/portal/communicate/


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ローマ教皇、「静かな夜過ごす」とバチカン 入院から

ビジネス

顧客口座に81兆ドル、米シティが誤入金 数時間後取

ワールド

ロシア、プーチン氏と親しい高位聖職者の暗殺阻止 F

ビジネス

野村HD、バンキング部門を新設 資産形成や資産承継
MAGAZINE
特集:破壊王マスク
特集:破壊王マスク
2025年3月 4日号(2/26発売)

「政府効率化省」トップとして米政府機関に大ナタ。イーロン・マスクは救世主か、破壊神か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 3
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身のテック人材が流出、連名で抗議の辞職
  • 4
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 5
    日本の大学「中国人急増」の、日本人が知らない深刻…
  • 6
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 7
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 8
    老化は生まれる前から始まっていた...「スーパーエイ…
  • 9
    【クイズ】アメリカで2番目に「人口が多い」都市はど…
  • 10
    令和コメ騒動、日本の家庭で日本米が食べられなくな…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 3
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映…
  • 6
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 7
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身…
  • 8
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中