コラム

「人種を気にしない」という息子の態度、これも差別の1つ?

2020年09月17日(木)18時05分

A:息子さんが人種差別主義者だなんて、あなたは全く思っていないはずです。本当は、人種を気にしないこと自体が差別だという考えに異を唱えたいのでは? お答えしましょう。気にせずにいられるのは白人の特権です。有色人種にそんな贅沢は許されません。

息子さんたちには、まずそれを伝えるべきです。「白人は人種の『外』ではなく、人種ヒエラルキーの頂点にいる」と、社会学者のメーガン・アンダーヒルは指摘しています。この現実を拒否したり軽視すれば、不平等と暴力を永続化させるだけです。

家族全員で学習し、話し合いましょう。手遅れだなんてことはありません。多様な環境で育ったのは素晴らしいことです。でも、非人種主義はより平等な社会への第一歩にすぎません。息子さんたちのことですから、次に踏み出すべきステップを学ぶチャンスを歓迎するはず。あなたも一緒に踏み出してください。

──ミシェル・ハーマン(小説家)

©2020 The Slate Group

<本誌2020年7月28日号掲載>

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