コラム

【人生相談】「婚約者の両親と距離を置きたい」どうすればいいですか?

2019年12月13日(金)16時45分

PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE. PHOTOS BY VOYAGERIX/ISTOCK/GETTY IMAGES PLUS

<婚約者と2人で決めた結婚。でも、義父母が――。米小説家のミシェル・ハーマンがお答えします>

Q:私と恋人は急ぎ結婚することになりました。妊娠といった差し迫った事情があるわけではなく、それぞれが早く一緒になりたいと望んだ結果です。問題は婚約者の両親です。大人になる過程で、両親と私は互いの領域に踏み込まない関係を築いてきました。でも義理の両親になる人はそうではなく、こういう形での結婚を2人が決めたことで、自分たちがないがしろにされたと感じています。電話やメッセンジャーの言葉にも不平不満がにじみ出ています。

彼女はこの件でセラピーに通うようになりましたが、治療はなかなか進みません。私は結婚式が終わるまでの我慢だと思う半面、義父母と一定の距離を置いた付き合いを始めるいい機会ではないかとも思っています。

── ブルーな新郎

A:これはあなたの戦いではありませんし、義父母との距離を決めるのもあなたではありません。あなたはパートナーのセラピーの進む速さを決める立場にもありません。

我慢しなければならないのはあなた自身ではないでしょうか。義父母とは長い付き合いになるのですから、今後も我慢しなければならない場面が何度もあるでしょう。それに備えた訓練の始まりなのかもしれません。

義父母の電話で嫌な思いをしているなら、あなたが電話口に出る必要はありません。留守番電話に相手をさせましょう。嫌みなメッセージは放っておいてOK。何日か後に「忙しかったもので、すみません!」と言えばいいのです。

でも、パートナーに同じ対応を期待してはいけません。彼女はこれから、へそを曲げた両親をどう扱うか、自分自身の戦略を立てなければなりません。あなたはその戦略がどんなものであれ、支えていくすべを考えなくてはならないでしょう。これは今後の二人三脚の人生に向けたとてもいい訓練になるはずです。

── ミシェル・ハーマン(小説家、スレート誌人生相談員)

©2019 The Slate Group

<2019年11月19日号掲載>

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