米伊首脳が会談、欧米の関税巡る「ディール」実現に自信

トランプ米大統領は17日、ワシントンを訪問したイタリアのメローニ首相と会談した。メローニ氏はトランプ氏と良好な関係を維持しており、両首脳は共に、相互関税の上乗せ部分の一部の国・地域に対する90日間の一時停止措置が終了する前に、米国と欧州は何らかの「ディール(取引)」を交渉できると自信を示した。写真は4月17日、ホワイトハウスで会談する米国のトランプ大統領とイタリアのメローニ首相(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)
Angelo Amante Trevor Hunnicutt Steve Holland
[ワシントン 17日 ロイター] - トランプ米大統領は17日、ワシントンを訪問したイタリアのメローニ首相と会談した。メローニ氏はトランプ氏と良好な関係を維持しており、両首脳は共に、相互関税の上乗せ部分の一部の国・地域に対する90日間の一時停止措置が終了する前に、米国と欧州は何らかの「ディール(取引)」を交渉できると自信を示した。
欧州連合(EU)は米国による鉄鋼・アルミニウム関連の輸入品に対する25%の追加関税のほか、ほぼ全ての製品に対する広範な関税措置に直面。これについてトランプ氏はメローニ氏との会談後、大統領執務室で記者団に対し、欧州と最終的な「ディール」が得られると100%確信していると述べた。
トランプ氏は、今月初めに大規模関税措置の発表で世界中を動揺させて以降、関税措置を巡る交渉について最も強い自信を表明。「ディールは間違いなく実現する。彼らはディールを望んでいる。われわれもディールを行う。それを完全に予期している。公正なディールになる」と語った。
米国と欧州の仲介役としての立場を取るメローニ氏も同様に自信を表明。EU全体のためのディールを確約できないしながらも、率直な協議を行うことで、米欧関係の緊張につながっている貿易紛争が解決できる可能性があるとし、「ディールは実現すると確信している。その手助けのためにホワイトハウスを訪問した」と語った。
メローニ氏は1月のトランプ氏の大統領就任式に招待された唯一のEU首脳。この日の会談でトランプ氏はメローニ氏のリーダーシップを称賛した上で、「われわれの関係は素晴らしい」と述べた。
トランプ氏は、自身が発表した関税措置の影響を抑えるため、可能な限り多くの国と「ディール」を行う用意があると表明。どの国と優先的に交渉するかとの質問に対し「全ての国が優先対象だ」とし、貿易戦争が激化している中国ともディールを行うことを期待していると語った。