ニュース速報
ワールド

米伊首脳が会談、欧米の関税巡る「ディール」実現に自信

2025年04月18日(金)06時30分

トランプ米大統領は17日、ワシントンを訪問したイタリアのメローニ首相と会談した。メローニ氏はトランプ氏と良好な関係を維持しており、両首脳は共に、相互関税の上乗せ部分の一部の国・地域に対する90日間の一時停止措置が終了する前に、米国と欧州は何らかの「ディール(取引)」を交渉できると自信を示した。写真は4月17日、ホワイトハウスで会談する米国のトランプ大統領とイタリアのメローニ首相(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)

Angelo Amante Trevor Hunnicutt Steve Holland

[ワシントン 17日 ロイター] - トランプ米大統領は17日、ワシントンを訪問したイタリアのメローニ首相と会談した。メローニ氏はトランプ氏と良好な関係を維持しており、両首脳は共に、相互関税の上乗せ部分の一部の国・地域に対する90日間の一時停止措置が終了する前に、米国と欧州は何らかの「ディール(取引)」を交渉できると自信を示した。

欧州連合(EU)は米国による鉄鋼・アルミニウム関連の輸入品に対する25%の追加関税のほか、ほぼ全ての製品に対する広範な関税措置に直面。これについてトランプ氏はメローニ氏との会談後、大統領執務室で記者団に対し、欧州と最終的な「ディール」が得られると100%確信していると述べた。

トランプ氏は、今月初めに大規模関税措置の発表で世界中を動揺させて以降、関税措置を巡る交渉について最も強い自信を表明。「ディールは間違いなく実現する。彼らはディールを望んでいる。われわれもディールを行う。それを完全に予期している。公正なディールになる」と語った。

米国と欧州の仲介役としての立場を取るメローニ氏も同様に自信を表明。EU全体のためのディールを確約できないしながらも、率直な協議を行うことで、米欧関係の緊張につながっている貿易紛争が解決できる可能性があるとし、「ディールは実現すると確信している。その手助けのためにホワイトハウスを訪問した」と語った。

メローニ氏は1月のトランプ氏の大統領就任式に招待された唯一のEU首脳。この日の会談でトランプ氏はメローニ氏のリーダーシップを称賛した上で、「われわれの関係は素晴らしい」と述べた。

トランプ氏は、自身が発表した関税措置の影響を抑えるため、可能な限り多くの国と「ディール」を行う用意があると表明。どの国と優先的に交渉するかとの質問に対し「全ての国が優先対象だ」とし、貿易戦争が激化している中国ともディールを行うことを期待していると語った。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:保護政策で生産力と競争力低下、ブラジル自

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏

ワールド

米、クリミアのロシア領認定の用意 ウクライナ和平で

ワールド

トランプ氏、ウクライナ和平仲介撤退の可能性明言 進
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 5
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 6
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 7
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 8
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 9
    今のアメリカは「文革期の中国」と同じ...中国人すら…
  • 10
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中