韓国、対米交渉で「造船カード」が重要に 通商相が連携意向

4月9日、韓国の安徳根産業通商資源相(写真)は関税を巡る米国との交渉で造船分野における韓米協力の可能性は「非常に重要なカード」だという認識を示した。2024年6月撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)
Ju-min Park
[ソウル 9日 ロイター] - 韓国の安徳根産業通商資源相は9日、関税を巡る米国との交渉で造船分野における韓米協力の可能性は「非常に重要なカード」だという認識を示した。
トランプ米大統領は8日、韓悳洙大統領代行と電話会談し、造船部門やエネルギー関連の取引について協議した。米国は韓国に25%の相互関税を課すと発表している。
安氏は会談について「トランプ大統領と政権は造船分野の協力に大きな関心を示していることから、この分野はわれわれにとって非常に重要な交渉カードになると考えている」と語った。
世界の造船業界は韓国・中国企業のシェアが大きく、トランプ氏はこれまで、米国が後れを取っていることに懸念を示している。
一方で安氏は、米関税は自動車などの輸出品に非常にネガティブな影響を与えることが予想されるとし、政府は対米交渉に注力すると強調した。聯合ニュースは、大統領府高官の話として、交渉で最優先されるのは関税率引き下げだと述べた。
トランプ氏は韓氏との会談で米軍駐留費についても話したと述べ、関税や貿易だけでなく防衛費も合意の一部になる可能性を示唆した。ただ聯合ニュースによると、大統領府当局者は、防衛費問題は関税交渉とは無関係と述べたという。