グリーンランド首相、独立実現するまでデンマークと関係強化の方針

デンマーク自治領グリーンランドのニールセン首相は31日ロイターに、最終的に独立を果たしたいが、それまではデンマークとの関係を強化していく方針を示した。資料写真、ヌークで3月撮影(2025年 ロイター/Marko Djurica)
[ヌーク(グリーンランド) 31日 ロイター] - デンマーク自治領グリーンランドのニールセン首相は31日ロイターに、最終的に独立を果たしたいが、それまではデンマークとの関係を強化していく方針を示した。
グリーンランド領有を求めるトランプ米大統領への対応という困難な課題を抱えながら4党の連立政権を率いるニールセン氏は「現時点でわれわれはデンマーク王国の一員だ。この枠組みが続く限り関係を築いていく必要があり、われわれが主権国家になれるまで友好のきずなを深めていかなければならない」と強調した。
一方米国との間では、相互の立場を尊重し合う形で連携してきたいとの考えを披露。「グリーンランドは決して米国の一部に加わらない。貿易はしたいし、安全保障面で強い関係を築きたいが、当然ながらそれは互いを尊重する中で進めていきたい。グリーンランドは売り物ではなく、われわれは米国人にはならない」と述べた。
バンス米副大統領が28日にグリーンランド北部の米軍基地を訪れ、デンマークは同地の安全確保に十分尽くしていないと非難したことについてニールセン氏は「協力して解決策を見つけ出す必要がある」などとの発言にとどまった。