ロシア大統領「ミャンマーとの関係着実に発展」、軍政権トップと会談

ロシアのプーチン大統領は4日、モスクワを訪れたミャンマー軍事政権のミンアウンフライン総司令官(68)と会談した。同日撮影(2025年 ロイター/Pavel Bednyakov)
[モスクワ 4日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は4日、モスクワを訪れたミャンマー軍事政権のミンアウンフライン総司令官(68)と会談した。2024年に両国間の貿易額が4割増えたことを指摘し「両国の関係が着実に発展している」と述べた。
ロシアは中国と同様、ミャンマー国軍を支援している。ロシアが戦闘機6機のミャンマーへの引き渡しが完了したのに合わせ、ミャンマーからゾウ6頭がロシアに贈られたことから、軍事アナリストらは「ゾウ外交」の一環だと呼んでいる。
ミンアウンフライン氏はロシアが供与した軍事装備の質を称賛。ウクライナを巡る戦闘で、プーチン氏を支持すると表明した。ロシアのミシュスチン首相は、農業や原子力、輸送、インフラなどの分野で協力を拡大する見込みがあると述べた。
ミャンマーでは、ノーベル平和賞を受賞したアウンサンスーチー氏が率いる民主政府を国軍が転覆させた21年のクーデター以来混乱が続いており、西側諸国との関係も冷え込んでいる。国連によると、軍事政権下では内紛や経済低迷を背景に食糧難が深刻化し、約5500万人のうち3分の1程度が支援を必要としているとされる。
軍事政権は年内の選挙実施を予定しているが、反対派は国軍が権力を維持するための見せかけだとして非難している。