ウクライナ経済再建費用、推定5240億ドル 世銀など試算
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2月25日、世界銀行、国連、欧州委員会、ウクライナ政府は、ロシアの侵攻を受けたウクライナの経済再建費用が5240億ドルに達するとの試算をまとめた。写真は世界銀行のロゴ。2023年4月撮影(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)
Andrea Shalal
[ワシントン 25日 ロイター] - 世界銀行、国連、欧州委員会、ウクライナ政府は、ロシアの侵攻を受けたウクライナの経済再建費用が5240億ドルに達するとの試算をまとめた。1年前の推定値である4860億ドルから7%以上増加した。
昨年の国内総生産(GDP)の3倍近くに相当する見通し。
3年前のロシアの侵攻から昨年12月末までの状況をまとめた。発電・送配電網などエネルギー施設の被害額が1年前の推計値から70%増加した。
特に住宅、輸送、エネルギー、商業、教育部門への被害が大きかったという。
ウクライナ政府は、国外からの支援などを受け、今年の優先的なニーズに対応するため、73億7000万ドルの予算を組んだが、依然として100億ドル近い資金が不足しているという。
ウクライナがロシアの攻撃で受けた直接的な被害は1760億ドルで、昨年2月時点の試算である1520億ドルから増加。住宅の約13%が被害を受け、250万世帯以上に影響が出た。
長期的に必要になる資金は住宅部門が840億ドル、輸送部門が780億ドル、エネルギー・鉱業部門が680億ドル、商工業部門が640億ドル、農業部門が550億ドル。
がれきの撤去と管理だけでも130億ドルが必要になるという。