英国が対ロシア制裁を発表、「ウクライナ戦争初期以来最大規模」

2月24日、英国政府は、ウクライナ戦争初期以来最大規模とする対ロシア制裁を発表した。写真は、英国旗とロシア国旗の前に置かれた「制裁」の文字。2022年2月、ボスニア・ヘルツェゴビナのゼニカ市で撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ロンドン 24日 ロイター] - 英国政府は24日、ウクライナ戦争初期以来最大規模とする対ロシア制裁を発表した。ロシア軍が使用する部品を供給する世界中の企業を対象に含めている。
ロシアによる侵攻3年に当たる日に発表されたこのパッケージは、ロシアに軍を派遣した北朝鮮の努光鉄国防相や、キルギスを拠点とするケレメト銀行も対象としている。
英外務省によると、工作機械、電子機器、兵器システムに使用されるマイクロプロセッサーを含むデュアルユース(軍民両用)製品の生産者とサプライヤーに制裁を科す。これらは中央アジア諸国、トルコ、タイ、インド、中国を含む第三国に拠点を置いている。
在ロンドンのロシア大使館からは今のところコメントを得られていない。
中国大使館の報道官は今回の制裁について、中国企業の合法的な権益を害するものであり、「国際法上の根拠はない」と指摘。ウェブサイトに掲載した声明で「これに断固として反対し、英国側に厳正な申し入れを行った」とした。
制裁対象のロシア人富豪リストには、実業家ロマン・トロツェンコ氏も含まれている。
また、石油の輸送によってロシアの制裁逃れに加担しているとして、さらに40隻の船舶にも制裁を科した。