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イスラエル、ヨルダン川西岸の難民キャンプを破壊 一部は無人に

2025年02月19日(水)00時23分

パレスチナ当局によると、数週間にわたるイスラエル軍の攻撃によりヨルダン川西岸の難民キャンプで暮らす数万人が家を追われている。写真は2日、ヨルダン川西岸ジェニンで撮影(2025年 ロイター/Raneen Sawafta)

Ali Sawafta

[エルサレム 18日 ロイター] - パレスチナ当局によると、数週間にわたるイスラエル軍の攻撃によりヨルダン川西岸の難民キャンプで暮らす数万人が家を追われている。住宅が破壊され、住宅密集地区の重要なインフラが破壊されたためだ。

イスラエル軍は1月21日、ヨルダン川西岸北部の都市ジェニンで「大規模軍事作戦」を開始。数百人の兵士とブルドーザーで家屋を破壊し道路を掘り返すなどし、キャンプの住民ほぼ全員が退去を余儀なくされた。

イスラエルによると、この作戦は同地区での親イラン過激派グループの根絶が目的という。攻撃はその後、ジェニンの近隣キャンプにも拡大されている。これらのキャンプは長い間、武装過激派グループの主要拠点になってきたとされる。

イスラエル軍はこれまでもキャンプに対し繰り返し攻撃を行ってきたが、パレスチナ自治区ガザで停戦が合意されたことから始まった今回の作戦は異例の規模となっている。

パレスチナ自治政府によると、ジェニン難民キャンプからは現在約1万7000人が退去し、ほぼ無人と化した。近隣のヌールシャムス難民キャンプでは全体の約3分の2に当たる6000人が、トゥルカーム難民キャンプからは1万人が退去した。

ロイター
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