北朝鮮製ミサイルの精度が大幅向上、ウクライナ当局が分析
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ウクライナ当局筋によると、ロシア軍が12月下旬から使用している北朝鮮製の弾道ミサイルは過去1年間に発射されたものよりはるかに精度が向上しているという。写真はウクライナ攻撃に使われた北朝鮮で製造したとされるミサイル。1月撮影(2025年 ロイター/Vyacheslav Madiyevskyy)
Tom Balmforth
[キーウ(キエフ) 6日 ロイター] - ウクライナ当局筋によると、ロシア軍が12月下旬から使用している北朝鮮製の弾道ミサイルは過去1年間に発射されたものよりはるかに精度が向上しているという。
関係筋によると、標的から50─100メートル内という精度向上は、北朝鮮が実戦でのミサイル技術試験に成功していることを示すものだという。
ある匿名の軍事情報筋は、過去数週間に発射された弾道ミサイル20発以上の全てで精度が著しく向上したと指摘。別の政府高官もロイターにこの事実を認めた。
峨山政策研究院(ソウル)の兵器専門家、梁旭氏は北朝鮮のミサイル能力向上について、日米韓への脅威が増し、他国や武装組織への兵器売却の可能性があるという意味でも問題だと指摘。「地域と世界の安定に大きな影響を与える恐れがある」と話した。
同氏は、北朝鮮のミサイル能力向上はウクライナの安全保障関係者からも伝えられているとし、「顧客であるロシア軍からフィードバックを得ている」と指摘した。
軍事情報筋によると、破片の分析からミサイルの設計変更は確認されなかった。このため、能力向上は誘導システム改善か飛行制御機能の搭載が考えられるという。
ウクライナ国防省はコメント要請に応じなかった。
北朝鮮とロシアは昨年、軍事協力の強化で合意したが、武器取引については否定している。