仏極右ルペン氏、トランプ米大統領の強制送還巡る強硬姿勢に同調
フランス極右政党、国民連合(RN)の指導者マリーヌ・ルペン氏は29日に放映されたテレビインタビューで、フランスは旧植民地アルジェリアに対してより強い姿勢を取るべきで、強制送還者の受け入れを拒む国々に対するトランプ米大統領の強硬姿勢を倣うべきとの見解を示した。28日撮影(2025年 ロイター/Gonzalo Fuentes)
[パリ 30日 ロイター] - フランス極右政党、国民連合(RN)の指導者マリーヌ・ルペン氏は29日に放映されたテレビインタビューで、フランスは旧植民地アルジェリアに対してより強い姿勢を取るべきで、強制送還者の受け入れを拒む国々に対するトランプ米大統領の強硬姿勢を倣うべきとの見解を示した。
トランプ氏は、南米コロンビアが米国から強制送還された不法移民を受け入れない場合、コロンビアに関税と制裁を課すと警告。最終的には貿易戦争を回避するため、合意が成立した。
ルペン氏の発言は、トランプ氏の移民に対する強硬姿勢が欧州の政策に影響を与えることを浮き彫りにしている。欧州ではトランプ氏の人気は高くないものの、長年にわたる移民問題に対して強硬な意見が強まっており、かつては考えられなかったトランプ氏の主張に共感する有権者が増えている。
フランスのルタイヨー内相はアルジェリアとモロッコにフランスからの強制送還者の受け入れを増やすよう求めているが、ルペン氏はこうした対応が不十分だと批判している。
ドイツでは29日、野党保守派が、極右「ドイツのための選択肢(AfD)」の賛同を得て、政府に移民政策の厳格化を求める決議案を可決した。主要政党の間で、AfDとは協力しないとするタブーが破られる結果となった。
世論調査によると、2027年のフランス大統領選への出馬が認められればルペン氏が勝利する可能性が高いとされる。今年3月31日に、ルペン氏が不正疑惑により5年間の公職追放処分が下されるかどうかが決定される予定で、フランス政治の動向に影響を及ぼしそうだ。
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