ニュース速報
ビジネス

米アップル、堅調な売上高見通しで株価上昇 iPhone回復示唆

2025年01月31日(金)09時00分

1月30日、 米アップルが発表した第1・四半期(2024年12月28日まで)決算は利益が市場予想を上回った。写真はアップルのロゴの前に立つ人。上海で2023年9月撮影(2025年 ロイター/Aly Song)

Stephen Nellis

[30日 ロイター] - 米アップルが30日発表した今年度第1・四半期(2024年12月28日まで)決算は利益が市場予想を上回った。ただ、競争激化や人工知能(AI)機能の導入の遅れなどが響き、iPhone販売と中国での売上高が低調だった。

一方、第2・四半期(25年1─3月期)については、売上高が1桁台前半─半ばの水準で増加するとの見通しを示した。AI機能の展開でiPhone販売が回復することを示唆したため、アップル株は引け後の時間外取引で3.14%上昇した。

為替レートによる2.5%ポイントの影響を考慮すると、LSEGによるアナリスト予想(5%増)を上回ったようだ。

アップルのケバン・パレク最高財務責任者(CFO)はアナリストに対し、1─3月期の売上高総利益率が46.5─47.5%になると予測。レンジの上限は市場予想の47.01%を上回った。

DAダビッドソンのマネジングディレクター、ギル・ルリア氏は「iPhoneが勢いを増し、アップルが中国での厳しい四半期を乗り越える中、経営陣が電話会見で示したガイダンスは予想を上回るものだった」と述べた。

<10─12月期は中国販売低調>

第1・四半期の総売上高は1243億ドルと、LSEGがまとめた市場予想(1241億2000万ドル)を若干上回った。1株当たり利益は2.40ドルと、市場予想の2.35ドルを上回った。タブレット端末「iPad(アイパッド)」とパソコン「Mac(マック)」の販売が予想より好調だった。

iPhoneの売上高は691億4000万ドルにやや減少。アナリストの予想の710億3000万ドルを若干下回った。

中国での売上高は185億1000万ドルと、前年同期の208億2000万ドルから減少。ビジブル・アルファがまとめたアナリスト5人の予想(213億3000万ドル)を下回った。

<AI機能がけん引>

アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)はインタビューで、AI機能「アップルインテリジェンス」が自社の新デバイスの販売をけん引していると指摘。「アップルインテリジェンスを展開した市場では、『iPhone16』ファミリーの前年比パフォーマンスが同機能を利用できない市場よりも好調だった」と語った。

アップルインテリジェンスが4月にフランス語やドイツ語などの新しい言語で提供されると述べた一方、中国で利用可能になる時期は決まっていないと説明。「規制当局と協力し続け、できる限り早くリリースする」とした。

また、クック氏はロイターに対し、中国での減収の約半分は、同社の再販業者が保有する在庫量の変化に起因すると述べた。

DAダビッドソンのルリア氏は「中国での値引きによる在庫一掃が重荷になったかもしれない。通期について、特にアップルインテリジェンスを中国で展開することができればうまくいくだろう」と述べた。

<予想上回るサービス事業収入>

第1・四半期のMacとiPadの売上高はそれぞれ89億9000万ドルと80億9000万ドルで、市場予想の79億6000万ドルと73億2000万ドルを上回った。新しいチップの搭載がユーザーの更新需要を促した。

「iCloud」ストレージやストリーミング音楽・動画サービスを含むサービス事業の収入は前年比13.9%増の263億4000万ドルに達し、市場予想の260億9000万ドルを上回った。

Emarketerのアナリスト、ジェイコブ・ボーン氏は「AIの展開に対するアップルの慎重なアプローチは批判を呼んでいるが、堅調なサービスの成長とエコシステムの拡大は、中国におけるiPhoneの苦戦を和らげる上で重要な勢いをもたらしている」と述べた。

「アップルウオッチ」や「AirPods(エアポッズ)」などを含むウェアラブル部門の売上高は117億5000万ドル。アナリスト予想は120億1000万ドルだった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

都区部コアCPI、1月は+2.5%に伸び拡大 食料

ビジネス

米個人投資家、「ディープシーク・ショック」時に押し

ビジネス

小売業販売12月は3.7%増、冬物好調と価格上昇で

ワールド

サムスン電子、第4四半期営業益は暫定値と一致 半導
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 7
    空港で「もう一人の自分」が目の前を歩いている? …
  • 8
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 9
    トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当…
  • 10
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 5
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中