トランプ氏、AI巨額投資計画巡るマスク氏の「異論」問題視せず
1月23日、トランプ米大統領は、最大5000億ドルに上る人工知能(AI)向け投資計画について実業家イーロン・マスク氏が実現を疑問視したことを問題視しない考えを示した。米首都ワシントンで19日撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)
[ワシントン 23日 ロイター] - トランプ米大統領は23日、最大5000億ドルに上る人工知能(AI)向け投資計画について実業家イーロン・マスク氏が実現を疑問視したことを問題視しない考えを示した。
この計画は21日、ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長や米新興企業オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)らがトランプ氏とともにホワイトハウスにおける会見で発表した。
その後マスク氏は自身のXに「彼らは実際にお金を持っていない。ソフトバンクが確保しているのは100億ドルにも満たない。確かな筋からの話だ」などと投稿した。
しかしトランプ氏は23日、ホワイトハウスで記者団からマスク氏からの「批判」は悩ましいかと聞かれると「そんなことはない。彼(マスク氏)はこの取引に加わっているうちの1人を嫌っている。取引参加者は非常に賢い人々だが、マスク氏はたまたまそのうちの1人が好きでなかった。私にも嫌いな人間はいる」と語った。
マスク氏はオープンAIの共同設立者の1人だが、アルトマン氏との意見対立が生じ、現在も法廷闘争を続けている。
トランプ氏は、マスク氏が資金不足に言及したことに関しては「お金を用意するのは政府ではなく彼らだ。彼らは非常に金持ちで、資金を用立てられると期待している」と述べた。
ただトランプ氏側近の1人は、この問題をきっかけにトランプ氏とマスク氏の間に亀裂が生じるのではないかと懸念している。