EU、関税回避へ米と協議の用意=欧州委高官
欧州連合(EU)の執行委員会である欧州委員会のドムブロフスキス上級副委員長(通商政策担当)は23日、トランプ米大統領が警告する対EU関税を回避するため、米国からのエネルギーや武器の購入を巡り協議する用意があると述べた。2024年4月撮影(2025年 ロイター/Johanna Geron)
[ダボス(スイス) 23日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行委員会である欧州委員会のドムブロフスキス上級副委員長(通商政策担当)は23日、トランプ米大統領が警告する対EU関税を回避するため、米国からのエネルギーや武器の購入を巡り協議する用意があると述べた。
ドムブロフスキス氏はロイターとのインタビューで、関税が課せられば、EUは自らの権利と利益を守るとしつつも、まずは新米政権と連携したいという考えを強調した。
ロシアがウクライナに侵攻し、欧州へのガス供給の大半を停止した際、米国からの液化天然ガス(LNG)輸入が助けになったと指摘。「過去数年間、われわれは良好な協力関係を築いてきた。EUとしては、今後どのように協力関係を深化させていくか検討する用意がある」と述べた。
ロシアの脅威を念頭に、北大西洋条約機構(NATO)の強化に向けてEU加盟国の間では国防費支出の増額論が出ている。これを背景に、「軍事協力および軍産協力をさらに強化する方法についても協議する余地がある」という認識も示した。