ウクライナ経由のロシア産ガス輸送停止、契約延長されず
ロシア産天然ガスをウクライナ経由で欧州にパイプライン輸送する契約が1月1日に失効する。ロシア側は期間5年の輸送契約を延長する姿勢を見せていたがウクライナ側が拒否した。ロシア・オレンブルク州のガスプロムの施設で2023年9月撮影(2024年 ロイター/Alexander Manzyuk)
[モスクワ 31日 ロイター] - ロシア産天然ガスをウクライナ経由で欧州にパイプライン輸送する契約が1月1日に失効する。ロシア側は期間5年の輸送契約を延長する姿勢を見せていたがウクライナ側が拒否した。ウクライナは年間約8億ドルの中継料収入を失うことになり、モルドバなどが影響を受ける。ただロシアのウクライナ侵攻を受けてガス価格が高騰した2022年の危機の再来はないとアナリストはみている。
31日1700GMT時点のウクライナのガス輸送業者のデータで、1日にロシアからガス輸送の予定がないことがないことが確認された。これによりロシア産ガスを輸送するパイプラインで稼働しているのは、黒海を横断してトルコに至るトルコ・ストリームのみとなる。ベラルーシを経由するヤマル・ヨーロッパ・ストリームは停止しており、バルト海を経てドイツに至るノルド・ストリームは22年に破壊された。
ウクライナ経由パイプラインのガスへの依存度が高いモルドバは、ガスの使用を3分の2に減らす措置が必要になるとしている。この他、スロバキアやオーストリアなどは代替調達に動いている。オーストリアのエネルギー省報道官は31日、イタリアやドイツからの調達や備蓄によって供給は確保されると述べた。スロバキア経済省は、供給不足に陥る恐れはないものの、代替調達に伴い追加で1億7700万ユーロ(1億8400万ドル)の負担が生じるとしている。
欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は、省エネルギー対策、再生可能エネルギー開発、ガスシステムの改善などの準備を進めてきたとし、「欧州のガスインフラは、ロシア産以外のガスを代替ルートを通じて中東欧に供給するのに十分な柔軟性を備えている。22年以降、新たな液化天然ガス(LNG)輸入能力を大幅に増強している」と述べた。
アナリストは、ウクライナ経由の輸送停止の影響は限定的で22年のような危機が起こることはないとみている。EUはロシアのウクライナ侵攻をきっかけにエネルギーの脱ロシア依存に取り組み、LNGはカタールや米国から輸入し、パイプラインでノルウェーから調達している。ウクライナ経由の輸送量は23年は約150億立法メートル。最後となる5年契約が有効化した20年の650億立法メートルから大幅に減少した。31日の欧州ガス市場も小幅な上昇にとどまった。
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