ニュース速報
ワールド

豪州、中銀金融政策委に新メンバー2人指名 政策の継続性重視

2024年12月16日(月)13時04分

 オーストラリアのチャーマーズ財務相は16日、豪準備銀行(中央銀行)金融政策委員会(MPC)の新メンバー2人を指名したと発表した。写真は2018年2月、シドニー中心部の豪中銀前で撮影(2024年 ロイター/Daniel Munoz)

Stella Qiu

[シドニー 16日 ロイター] - オーストラリアのチャーマーズ財務相は16日、豪準備銀行(中央銀行)金融政策委員会(MPC)の新メンバー2人を指名したと発表した。政策の継続性を確保するため、メンバーの大半は留任する。

議会では先月、RBA理事会をMPCとガバナンス委員会に分割する改革案が承認された。

MPCの新メンバーに指名されたのはベンディゴ・アンド・アデレード銀行のマーニー・ベイカー元最高経営責任者(CEO)と、RBAレビュー員会のメンバーだった経済学教授のレニー・フライ・マッキビン氏。2人は新設するガバナンス委員会に移るキャロル・シュワルツ、エラナ・ルービン両氏の後任となる。

チャーマーズ財務相はガバナンス委員会のメンバーとして、ジェニファー・ウェスタコット、デービッド・トーディ、ダニー・ギルバート、スワティ・デーブの各氏も指名した。

チャーマーズ氏は会見で「今回の人事により、両委員会の継続性が保たれる。RBA総裁は1つの委員会だけでなく、双方の委員会に継続性を持たせることを望んでいた」と述べた。

MPCは財務相が任命する外部メンバー6人と、RBAの正副総裁、財務次官からなる3人の「職権上の」メンバーで構成する。

新たなMPCメンバーは委員会で正式に投票することが推奨され、全体の投票結果が公表される。メンバーは公の場で講演することを選択する可能性がある。

MPCは来年3月にこうした問題を議論する。

ゴールドマン・サックスのチーフエコノミスト、アンドリュー・ボーク氏は、MPCに最大6人の新メンバーが任命される可能性があったことを踏まえると、今回の人事はRBAの反応関数の高い継続性を支えることになると指摘。

「3月の新体制発足まで利下げの決定を先送りする可能性が低下する」とし、引き続き2月の利下げを予想していると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

再送-シェール技術が地熱発電を後押し、安定的な電力

ワールド

習氏「ナイフの刃を内側に向ける勇気を」、汚職撲滅へ

ビジネス

ビットコイン、10万5000ドル突破 トランプ氏の

ワールド

焦点:親族にも秘密だったアサド氏国外脱出、「ロシア
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国 戒厳令の夜
特集:韓国 戒厳令の夜
2024年12月17日号(12/10発売)

世界を驚かせた「暮令朝改」クーデター。尹錫悦大統領は何を間違えたのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いするかで「健康改善できる可能性」の研究
  • 2
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空施設...「内部映像」が示すミサイルの威力
  • 3
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが物議...事後の悲しい姿に、「一種の自傷行為」の声
  • 4
    メーガン妃は「ブランドのバッグを喜んで受け取る人…
  • 5
    SNSで話題の「恐怖映像」に「心臓とまりそう!」の声…
  • 6
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 7
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 8
    「オメガ3脂肪酸」と「葉物野菜」で腸内環境を改善..…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    爆発と炎上、止まらぬドローン攻撃...ウクライナの標…
  • 1
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 2
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達した江戸の吉原・京の島原と並ぶ歓楽街はどこにあった?
  • 3
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式多連装ロケットシステム「BM-21グラート」をHIMARSで撃破の瞬間
  • 4
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 5
    男性ホルモンにいいのはやはり脂の乗った肉?...和田…
  • 6
    「男性ホルモンが高いと性欲が強い」説は誤り? 最新…
  • 7
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 8
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 9
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中