原油は5ドル過小評価、対イラン制裁で供給減のリスク=ゴールドマン
11月27日、ゴールドマン・サックスは、トランプ次期米政権の対イラン制裁リスクなどを理由に原油価格が過少評価されていると指摘した。写真は米テキサス州ラビング郡にあるポンプジャック。2019年11月撮影(2024年 ロイター/Angus Mordant)
[シンガポール 27日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは、トランプ次期米政権の対イラン制裁リスクなどを理由に原油価格が過少評価されていると指摘した。
ゴールドマンのグローバル・コモディティー・リサーチの共同責任者ダーン・ストルイベン氏は27日、「原油価格は、在庫水準に基づく公正価値に比べ1バレルあたり5ドルほど過小評価されている」と報道陣に述べた。
中国と米国がエネルギー安全保障の観点から戦略備蓄の積み増しを継続すると予想。さらに石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどで構成するOPECプラスの生産減少、対イラン制裁強化の可能性を踏まえると日量約100万バレルの供給減少が見込まれ、短期的には原油価格は上昇する可能性があるとし、北海ブレント原油は来年6月までに1バレル=78ドル前後まで上昇すると予想した。ただ供給不足に対応する生産余力もあるため、26年までに71ドルに軟化するとみている。
ブレント原油先物は27日、73ドルを下回る水準で推移している。