化石燃料「貧困解決の鍵」、気候変動重視せず=米エネ長官指名のライト氏
トランプ次期米大統領がエネルギー長官に指名するクリス・ライト氏(写真中央)は、採掘会社「リバティー・エナジー」の最高経営責任者(CEO)として執筆したリポートで、化石燃料が世界の貧困を終わらせる鍵を握っていると論じ、気候変動は「遠い将来の」脅威だとして重視しない考えを示している。2018年1月撮影(2024年 ロイター/Lucas Jackson)
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Timothy Gardner Nichola Groom
[ワシントン/ロサンゼルス 22日 ロイター] - トランプ次期米大統領がエネルギー長官に指名するクリス・ライト氏は、採掘会社「リバティー・エナジー」の最高経営責任者(CEO)として執筆したリポートで、化石燃料が世界の貧困を終わらせる鍵を握っていると論じ、気候変動は「遠い将来の」脅威だとして重視しない考えを示している。
今年2月に公表されたリポートでライト氏は、再生可能エネルギーへの移行はまだ始まっておらず、気候変動は課題ではあるが人類にとって最大の脅威ではないと指摘。貧困の方が大きな脅威であり、これは炭化水素へのアクセスによって緩和できると主張した。
ライト氏はプロパンガスを使う料理用コンロを発展途上国で普及させるための基金を設立している。
同氏はリポートで、証拠を示さずにホッキョクグマの数が増えているとも主張している。同氏は、地熱やまだ商業化されていない小型モジュール原子炉など、石油に代わる一部のエネルギーは支持しているが、太陽光・風力発電については力不足だと批判している。
トランプ政権移行チームの報道官はライト氏について「代表的な技術革新者にして企業家であり、エネルギー価格を引き下げてエネルギー自給を確保するというトランプ大統領の約束の勇敢な提唱者だ」と述べた。リバティー・エナジーのライト氏の広報担当からはコメント要請への返信が得られていない。