停戦「イスラエル次第」とヒズボラ最高指導者、米の提案検討
11月20日、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラの最高指導者カセム師は、事前に収録されたテレビ演説で、米国が示したイスラエルとの停戦案を検討し、意見を伝えたと述べ、敵対行為の停止はイスラエルの手に委ねられていると指摘した。写真はベイルートのカフェでテレビ演説を見る人々(2024年 ロイター/Mohamed Azakir)
[ベイルート 20日 ロイター] - レバノンの親イラン武装組織ヒズボラの最高指導者カセム師は20日、事前に収録されたテレビ演説で、米国が示したイスラエルとの停戦案を検討し、意見を伝えたと述べ、敵対行為の停止はイスラエルの手に委ねられていると指摘した。
この数時間前には仲介する米国のホックスティーン特使が、停戦合意を成立させるためにイスラエルに向かうと述べていた。同特使はヒズボラ側の窓口役となっているレバノン国民議会のベリ議長ら同国当局者と過去2日間にわたって会談を行ってきた。
カセム師は「米特使に意見を伝え、詳細に協議した。これらの意見はベリ議長を通じた間接的な交渉路線をわれわれが承認していることを示すものだ」と語った。
ただ、停戦合意後もイスラエルがヒズボラへの攻撃を継続できるという考えを否定し、イスラエルによるレバノンの主権侵害は許されないと述べた。
停戦が実現するかはイスラエルの対応とネタニヤフ首相の「真剣さ」にかかっているとし、交渉中に戦闘を続ける姿勢も示した。
特にイスラエルがベイルート中心部を攻撃した場合、テルアビブへの砲撃で対抗すると表明した。